今週は、「寒い一週間だった・・・」という印象ですが、
同時に、様々なトラブル(修理依頼)を受けた一週間でした。
昨日もお伝えしましたが、寒さから起きるトラブルが続出しています。
①ワイヤー内部の凍結によるブレーキが効かず激突。(早朝の長い下り坂)
②カギ(一発2錠)の解錠不可能な問題。
③路面の凍結による転倒・・・。
④MTBのパーツのトラブル・・・(サスペンション&ブレーキ)
⑤ライトが暗い・・・(電池の性能低下)
⑥電動アシスト自転車のパワー不足 (同じく電池の出力低下)
メーカー様は、マイナス10℃以下の使用は考えていない・・・と言います。
でも使いたいし、きちんと作動してくれないと困りますよね。(勝手な言い分だが)
そこで、対策が出来るものは、対策を施し、無理な事は避ける努力も必要です。
地域性の問題もありますが、ユーザーとして、心して寒さと付き合いたいものです。
MTBライダーの方へ
①”スタックダウン”に気を付けて下さい・・・。(特に、リアサスペンションモデル)
エアー式のサスペンションには、ゴム製のシールが沢山使われています。
そのゴムが、寒さの為硬くなり、密着度が悪くなっています・・・。
その為、本来入ってはいけない所に内部の空気が流れ込み、
サスペンションストロークを縮めてしまう事があります。
※(これをスタックダウン現象と言います)
一部の、フロントサスペンションも同じ事が言えます。
(日頃のメンテナンスを怠ると、ここに出るのだ!)
②ロックアウトが出来ない・・・
寒い時期はシールが硬くなっていて、エアーもオイルも漏れる事も多いです。
さらにオイルが硬くなり動きが悪い現象も出てきます。
シール(ゴム輪)の密着度が下がれば、オイルが滲む(漏れる)事があります。
わずかな量ならば問題ありませんが、一定量を越えると「トラブル発生!」
となってしまいます。
③さらにさらに、オイルが底部まで下がってしまい、オイルシールやダストワイパー部分
が乾いてしまうこともあります。
クルマのワイパーも同じで、少し濡れていると良く拭き取ってくれますよね。
オイルシールも、濡れていると密着度が増し、性能が維持されます。
乗り出す前に、温かい場所(空間)で、自転車をひっくり返して置きましょう。(1時間)
オイルが上がって来ますので、その状態のまま軽くサスペンションを上下に
20回ほどストロークさせ、オイルを全体になじませて下さい。
④DISCブレーキトラブル・・・
ブレーキが引き摺り始めてしまう現象があります。
これは寒さにより、キャリパー内部にある”ゴムリング”が硬くなり、
ピストンが出っぱなしになってしまっている物が多いです。
それは、Oロング密着度が悪くなる為で、その結果、戻らなくなる訳ですね。
(構造の説明は、省きます・・・)
本来は、マイナス10℃や20℃ならば問題は無いと、メーカー様は言いますが、
実際には動かないのですから、ユーザーから見たら、大きな問題です。
私が考えるには、内部に入ってしまっている水分が原因だと思います。
結露などで起きるわずかな水が、いたずらをしているのでしょう。きっと。
「対策としては温めてから使う」しかないかな?
DISCブレーキの構造上、摩擦により自然に温度が上がるし、その熱が
ピストンまで届くので、凍っていてもすぐに溶けるはずですが、
問題は、それ以前に起きているんです・・・。
⑤エアーポンプのトラブル
ロードレーサーの人も使っているフロアーポンプの話です。
上下出来なくなった・・・と言うトラブルです。
これは、内部の”Oリング”が「ひっくり返ってしまった為」です・・・。
何かの原因で固着してしまった為でしょう。
一旦外し、お湯で温めて、専用グリースを塗り、元に戻せば修理完了です。
(交換する事がベストなのだが・・・)
ともかく、
寒い時期です。想像できないトラブルも多いですから、
無理をせず、自転車遊び(走行)を楽しんで下さいませ。