旧い自転車となると、様々な故障が有るもの。
今回は、その一例をご紹介します。
20年以上前の自転車です。GT社の”I‐DRIVE”という仕組みのMTB。
サスペンションの動きに左右されず、スムーズなペダリングが出来る画期的なシステムとして、当時は絶賛されました。
ドッグボーンというこの部品が、内部で回転します。
当時、リアサスペンションバイクと言えば、リンクプレートが付いた物が主流で、動きが直線的に対し、このI‐DRIVEは曲線的な柔らかみのある動きでした。とにかくリアタイヤが凸凹を追随する様は、常にベタッとして優れていた。(店長の感想)
話を戻しましょう。
今回、この自転車のトラブルは、「強く踏み込むと異音がする」というもの…。
その音が、どこから出ているのか??? 判らないから、困りますし悩みます。
色々と追及しなければなりませんので、時間もかかります…。
全ての部品を外し、グリースを塗り、再圧入。I-DRIVEの機械を全て戻してと…。
これで直ってくれれば良いと願うばかりの異音の解消作業です。
直りました。異音が消えました。やったぜっ!(ガッツポーズ👍)
そうなんです。さんざん悩み、色々試し、やり直しを続けた結果、
原因はこのカップの装着部からの軋み音でした。
「な~んだこんな事だったか…」は結果論。これを出すのが仕事です。
直って本当に良かった。 これにて一件落着~(*’▽’)
さて、一見すると、この作業は当てずっぽうで、出鱈目なやり方に思うかもしれないが、実はそうじゃない。(とお伝えしたいです)
私達メカニックは、「経験による勘と創造力」により、答えを導き出します。
お客様のお困りごとには、最短時間で解決できるように段取りをしております。
しかし、異音問題…これは最も面倒な内容(箇所の追及)で、一発で解消できるほど簡単な事ではありません。
正直に言えば、「異音がどこから出ていて?、これが完璧に解消できるか?」というと、全く自信がないです。
でも、自信はないけれど、変な音が出てお客様が困っているならば、追及作業をするしかないのです…。
その箇所がどこなのか? BB、ヘッド、ハブ、ハンドル、サドル、フレーム、フォークなど、様々な場所を疑い、地味で孤独な作業を繰り返します。
時間を頂く事もありますが、必ず解決させる方法を見つけます。
自転車の事でお困りの事がございましたら、お声を掛けて下さい。
皆様の問題解決人=”メカニック”として、一生懸命働きます。
タカヤマサイクル店長:高山真