「どうぞ、夜・露・死・苦!」と言っているようでした。(なんじゃそれ?)
■ケーブル、ホースの入れ方も、素直な位置で、綺麗なラインで組み上げられそうです。こういうところ、凄く大事!(メカニック目線)
昨今「フレームの軽量化の為に、ホース穴の位置は一か所に集中」とか、ケーブル類の全内装化、さらには「シフトはDI2(電子式)が当然!」、という流れではありますが、”机の上だけで考えた性能優先”よりも、自転車(完成車)となった時の美しさ、特にケーブルラインの正しい位置は常に追求したいです。この辺りは、さすがBOMAです。
■シートの固定は、裏側にネジが隠れており、見えない所が良いですね。
シートポストの表面の一部分(約2センチ四方)を押し付ける固定方式の為、カーボン製シートポストよりアルミ製品が、相性が良さそうだと思います。
Sai初期型がバインダー方式で、作業性と固定力も良かったのに対して、新型SaiⅡでは、隠しネジ&押し付け方式ですので、ここは賛否両論だと思いますが、”未来のスタイリッシュなカーボンフレーム”と言うならば、この固定方式は正しいと私は思います。歓迎します。
②走行した(乗った)時の感想と印象・・・。
試乗したのは、DISC仕様。前後φ12mmパイプのフレーム。
乗り出してすぐに感じたことは、「うわっ硬い」。
「フレームが細いから、柔らかいだろう~」という先入観もあり、勝手に思い込んだ事は間違いないですが、
踏み込んですぐに、クランクと自転車(フレーム&ホイール)直結された感じを受けました。
自転車を倒し込んでも、BB付近はグニャ~っとせず、
無茶苦茶なペダリングをしても、それに追随してくると言うか、応えると言うか、素直と言うか、ある意味反抗的と言うか…よく出来ているな~と思いました。ゴールスプリントのように、極端にペダルをぶん回しても、問題無く後三角はそれに応えるでしょう~。
ハンドリングですが、これも硬い。というか直線的。三角定規で書いたような動きで、「ふにゃっ」とか、「ぐにゃっ」とか、「ふらっ」とか、どこにもない。
これは、φ12mmパイプの固定方法が、その効果を発揮していると思われる。
店長の好きな、無駄なハンドリングと急加速、急ブレーキにも、つまらないほどきちんと応えてくれて、優等生過ぎて、かわいらしさが無いほどだった。(-“-;)
これはタイヤとホイールの相性も大きくあるし、個人的な好みのグリップ感とは違うから、天邪鬼のように語る(表現する)のはいけないけれど、とにかく狙ったところに、真っ直ぐに入って行く感じと、しっかり感は、悪い訳が無い。
③振動吸収性能
いつも個人的にテストする、アスファルトの凹みで数回実験。
■まずは座って実験。
速度20km/hでペダリング。前かがみで凹みに突入すれば、ガンッガン。
同じく20km/hでペダリング。一瞬抜重(後ろ荷重)でゴンッゴン。
速度20km/hでノーペダリング。前かがみでガツン。
同じく20km/hでノーペダリング。一瞬抜重(後ろ荷重)でゴツン。
■次はスタンディング
速度20km/hでペダリング。前かがみで凹みに突入すれば、ドンッドン。
同じく20km/hでペダリング。一瞬抜重(後ろ荷重)でコンッコン。
速度20km/hでノーペダリング。前かがみでドン。
同じく20km/hでノーペダリング。一瞬抜重(後ろ荷重)でコツ。
※(擬音でお伝えすとこんな感じでしょうか)。。。(-_-;)
この辺りは初期型とほとんど変わらないかな?と思います。
「座れば、ガン! 立てば、コン!」
カーボンフレーム(自転車)として、基本がきちんとできていると言えます。
これを読んでいる、ベテランライダーに言わせれば、「今時そんなの当然じゃん!?」と怒られそうですが、一般の人は、この辺りは”未知”なんですよ (^_-)-☆
結論:
SaiⅡは、決してコンフォート寄りではなく、リアルレーシングバイクと言えます。間違いなく数年前までのカーボンフレームと異なり、「新時代のカーボンマシンなんだな~」と思い知らされました。
”剛性”の意味も、「ただ硬い」とか「しっかり」ではなく、
カーボン糸と、樹脂形成から生み出される、次元の違う剛性が表現されていたように思います。
私は「硬い」と直感的に表現しましたが、これを「高剛性」や「どっしり感」と言う人も居ます。これから、各メディアでSaiⅡについて語られる機会が増えるだろうから、ぜひ、それらの意見も参考にして、別の角度からも、Saiを見ていただきたいと思います。
※(注意)ここで、改めて、上②でも言いましたが、
φ12㎜パイプ仕様のフレームと、ホイールの相性も大きく影響している事は、伝えておきたいです。
もしも、もう少しマイルドな乗り心地を求めるならば、
SaiⅡの双子車である、”リムブレーキ仕様”を購入すれば良い。と思われます。
ハブはクイックリリースになるため、”剛性”は良い意味で落ちるだろう。
これだけでも、乗り心地もハンドリングも、全く違うバイクだと感じるだろうし、さらに、ホイールもハイトを変え、タイヤの質も選べば、柔らかくも、また硬くもなるだろうなあ~
もちろん、DISC仕様だって、チューニング次第では、ソフトな仕上がりに出来ちゃいます。メカニックの「腕の見せ所」です。(^_-)-☆
「自分仕様の新型SaiⅡ。 欲しくなってしまった…。」店長