もしも、自転車に不具合があるのなら、直せば良い。
調整で不可能ならば、・・・改良すればいい。
良いモノであるはずだと思い、購入したものの、
「ちょっとなぁ~」と思う事はある。
ならば、改良したり、部品を変えたりして、”カスタム”したりすれば良い・・・。
しかし、
そこまでするのは、所有した自身への後悔心なのか・・・?
いや、ちがう。自分が選んだモノに”魂”を入れたいだけ。
それは、”自身と自心だけの物にする為”に行う、上品な手段。
メーカーの開発者が、精力を上げ作ったバイク(フレーム)でも、
何かしら、そのような場合もあるものです。
”最高峰のレーシングバイク・フレーム”ともなれば、
普通の組み立てでは、性能を発揮できない事は、多々あります。
「良いか?悪いか?」と言えば、良くないかもしれませんが、
自転車というものは、そういうものだと、私は思ってます。
一般車も、子供車も、スポーツ車も、全て、
同機種でも、同じ作業で組み立てが終了する事は、絶対にありえません。
だから、その知識や技術力のあるメカニックは、
黙ってピシャリと性能を出して来ます・・・。
メーカーは、開発者であり、製造者である。
ショップは(メカニックは)、それを生かし(理解し)、
”きちんとした自転車”として完成させる。
つまりは、機材の持つ、最大の能力を引き出す事。その為の努力をするだけです。
タカヤマサイクルもその一店であり、私自身がその一人だと自負しています。
不具合は、ショップ内で解決する!大騒ぎしない。それが流儀。
自身のノウハウとアイデアを存分に注ぎ込みます。
カーボンフレーム。BOMA:ヴェルノ。 実に良いロードバイクだ。
軽さ、しなり、推進力・・・etc。優等生すぎる、真面目な一品。
見た目も、美しさを追求し、ケーブルは内蔵式としている。(うん、イイね!)
メーカーの親切心から、このフレーム内部には、ケーブルが一発で通るように、
カーボン製のトンネルが付いているのも有難い。(内蔵されている)
組み立て時や、ケーブル交換時など、メンテナンス性が良いのだなあ~。
しか~し、このトンネル。これがこのバイクの欠点である。 ※(私の所見)
親切心から付けられたトンネル(ガイド)が、2次災害を引き起きし、
ギヤチェンジ(シフト操作)に問題を発生させているの場合もあるのだ。
「邪魔ならば、外してしまえ、ホトトギス」by店長
そうです。だったら、外してしまえば良いんです。
車体の中のトンネルを全て外す・・・。
この改良で、何がどう良くなるのか・・・?
それは、”フルアウター式”になる事。それにより無駄な抵抗がなくなり、
また、性能を長く保つことが出来るのだ。
(最近の自転車は、フルアウター方式が多くなってきています)
http://www.takayamacycle.com/?p=8081
この瞬間から、ヴェルノが、スーパーヴェルノに変身したのだっ! イエイ (^。^)y
変速のモタツキ、一切無し!シュパシュパっとギヤが変わります。
ヴェルノの欠点が消えた今、このバイクは大空にはばたく鳥になった!
さて、ここで 気をつけたい事です。
『メーカーの作ったフレームに、
ショップやメカニックが改良する為に、何かを施す事は良いのか?』
ハッキリ言って、良くないでしょうね。間違いなくメーカー保証は、無くなります。
では、そこまでして、工作する意味はあるのか?
あるんです。
ユーザー様に、この自転車、
「”車体番号:XXXXXXXX”のヴェルノを所有して良かったっ!」
そう思っていただく事が、タカヤマサイクルの仕事であり、任務であるのです。
「内蔵トンネルの不具合は、メーカーの責任だ!新しい良品をよこせ」
ではなく、この目の前の相棒をもっと好きする方法を、私は考えています。
これは、”責任の置き方”という考え方にもなるが、
昨今、「責任の押し付け合戦」ばかりが耳に入る。
「なにかあれば、製造メーカーにその責任を振れば良い」と考える人は多い。
自転車の世界も同じ匂いが漂っている・・・。
有名プロショップですら、そう思っている(現実にそうしている)場合もあるほどだ。
もちろん、ケースバイケースで、メーカーに頼る事はあるだろうが、
私の場合、まずは、販売した責任(お薦めした責任)を噛み締め、
ユーザー様となった気持ち=”所有した喜び”を、きちんとお伝えしたいのです。
先にも言いましたが、
「”フレームNO”XXXXXXXX”のヴェルノを所有して本当に良かった。」
そう思っていただく事が、私の目指している最大のサービスであり目標です。
もしも、不具合があれば、ユーザー様とショップで協力し、仕上げる事。
ここに楽しさと嬉しさがあると、私は思っています。(カスタムの魅力)
「○○○様(あなた様)が購入したからこそ、このバイクは活きた。良かった。」
それが最高の買い物ですし、所有する魅力です。
だから、考える。工作をする・・・。
今回のように、たかが、内蔵トンネルの不具合程度で、
メーカー相手に大騒ぎをする事じゃない。(と私は思う)
ユーザーはショップと手を繋ぎ、ショップはユーザーと手を繋ぎ、
太く強い鎖(くさり)になる事で、皆様の一台を、最高に仕上げます。
通販で商品を買っても、この熱い気持ち(鎖)は買えないのである。
お客様は、当店を信じて購入した・・・だから、私は手を出すし、やるんですっ!
困難を惜しまず、改造する訳です。
時には、やり過ぎて、失敗もあります。
時には、ユーザー様には似合わない(気に入らない)結果になる事もあります。
その時は、元に戻したり、改めてチューニングし直す事もあります。
全ては、私の責任ですから、2度3度の繰り返しは、覚悟の上です。
当店は、レーシングショップではありません。
子供車も、カゴ付きの一般車も、スポーツ自転車も、普通に扱う、
昔ながらの”街の自転車屋”です。
もちろん、今の時代ですから、ソフト(提案)とハード(機材)、
どちらも大切な事であり、そのバランスも大事だと解っておりますが、
あえて優先したいのは、
「私は、あなたのメカニックです。」
自転車専門の販売店として、ハード面(機材)の事は、全てお任せ下さいませ。
困った事があれば、いつでも解決できるように、機材について日々、研究しています。
いつも、皆様の近くに居る、タカヤマサイクルです。
~~~ 臨時休業のお知らせ ~~~~~~~~~~~~~
3月9日(水) 技術セミナー参加の為、休業します。
大変ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。 店長