Rサスペンションのセッティング②

(以前の話の続きです。)

追随性を上げると、グリップ力が増し、上りの激坂でもタイヤが大地を捉える・・・(気がする。)
しかし、下りでは後車輪のバタつき感が増える・・・。ふう~改めて根本的にセッティングの必要性を感じたのだ・・・

僕の走るコースが何処か??それは横川山が主である。この山を中心に、岡谷市~下諏訪その周辺のトレイルを走るだけなのだ。
だから「その道だけに在ったバイク・セッティングで良いのだ!」と言い切りたい。
昔、富士見パノラマでダウンヒルをやっていた時、(マシンはスぺシャライズドのFSRバイクに乗っている時)に気が付いた。
「お前は何がしたいのだ!?」 僕はエリートでもないし、タイムなんかどうでも良くて、また全てのコースを上手に・・・
なんても思わない。もちろんレースにも少しは出場してはいたが、表彰台なんて、手が届かないし、興味もない。
ただ、あのテクニカルな、あの連続複合コーナーを気持ち良く、美しく走りたかった。その為にパーツもチョイスした。
セッティングも「あーだこーだ・・・」と考えて、いろいろ試した。それが上手くいったかどうか・・・は疑問だが、
楽しく走れた事は覚えている。
話は戻って、横川山。手入れが生き届いたフワフワの砂利道を走る為に、タイヤは2.1をチョイス。タイヤのデザインは、
はっきりしたV字型のブロックパターンで、タイヤの空気圧は2.5~2.8bar ・・・。
Rサスペンションは、グニャグニャ~っと柔らかめだが、戻りのスピードが早いモノを好みとし、
サグはストローク量の約3分の1以上を取り、伸び側(戻り)重視のセッティングが僕の基本だ。
それにはコンプレッション側とリバウンド側の微妙な関係がポイントなのだ。 (おおっ!なんかスゲー事言ってる気がするぞ!)
いろいろ試したが、これが横川山を気分良く走らせる、僕のセッティングだ! しかし、これで余所の激しいコースを走ると、
フルボトム(底付き)していまう場合も多い・・・。富士見パノラマに持ち込んだら、とんでもない事になりそうだ・・・。
だが、そんな事はどうでも良い。僕は横川山周辺がコースであり、そのセッティングで走るのが好きだからだ。

ロードバイクのギヤの話もそうだが、自分の走るコースに合わせたセッティングで、気持ち良く走る・・・。
ラクに、楽しく、体を動かす為に、パーツを選び、好みにセッティングする。
競争相手は居ない・・・。でも、あえて言うならば 「ライバルは昨日の自分自身」。

完璧を目指すのも正しいが、僕の考えも間違いではない。いかがだろうか?

「高性能」は、ラクをする為に使う!

高価なフレーム、回転の良いホイール、超軽い部品など、
ラクで楽しいサイクリングをする為に使っているオイラ(店長)ですけど・・・何か??

「ヒルクライムに挑戦する人」と、「そこに坂道があるので何とか走ってその先に行きたい人」と、
実際にはやっている事は同じ行為なのだが、意味が全く異なるのだ。
挑戦者は重かろうが軽かろうが、決めたそのバイク(フレームやギヤなど)で峠を攻める(走る)のが楽しいのであって、
サイクリングとして、自転車を使って移動する人はなるべくラクでカッコイイ物があれば、それを選べばいいのです。
それが、たまたま高価であった場合であっても、「買えた」から使っているのですよ。ただそれだけの事なのです・・・。

実はこの話、良く耳にします。「レースでもないのに、こんな高価なパーツ使っても良いのかな?」
「レースなんて、全く考えてないけど、カーボンフレームに乗っても良いのかな??」 など相談を受けます・・。
僕(店長)に言わせれば、競技なんてものは、「ずう~~~~~~と先」にあるものであって、
高性能で楽しく乗れる事の方が、はるかに正論だと思います。だから例え高価なバイクやパーツで在っても
「楽しい自転車のある生活」の為ならば、手に入れる事は「正義」です。
使ってみたいなあ~~これカッコイイから、欲しいなあ~~ の気持ちは大切です。
もちろん、仲間より早く峠を走る為に機材を良くする、とかイベントで良いタイムで走りたいという理由は、
自分を楽しませる事で在るのだから、これも間違いではありません。(ちょっと理屈っぽいけど・・・)

いかがでしょうか??

サスペンション・・・

3週間ほど前から使い始めたNEWサスペンション ”FOX32Fリモート”
実に素晴らしい性能を発揮してくれます。
このサスペンションには「ロックアウト機能」が付いていて、手元のレバーで瞬間的に切り替えが出来るのだ。
今日はこの、ロックアウトについて語りたい。
ロックアウト・・・サスペンションを動かなくする装置で、どんな時に使うのかというと、
主に登り坂でサスペンションがヘニャヘニャ動くと、ブレーキをかけた効果と同じ症状が見られる(感じる)事により、
効率良く走らせる為には(ペダリングする為には)、動かない方が良しとされています。
また、下りや平坦でも、サスペンションが良く動くと、安全で快適ではあるが、事実上のタイヤの面追随性能が上がるので、
時には「前に進まない事」もあるのです。安全で疲れない装置=サスペンションなのだが、そんな盲点もあったのだね・・・。
な~んて、知ったかぶったような事を書いたが、実は今回初めてこのリモートレバー(切り替え装置)を使った事で、
私自身初めて感じた事なのだ。以前から、それとなく聞いてはいたが、「これ程までとは・・・」と驚いているのが本音です。
またF32はサスペンションをロックしていても、実際には動くのだ。下り坂でロックアウトの解除を忘れて走っても、
「ちょっと硬いサスペンションかな?」程度で、問題無く走れてしまう事も素晴らしい。店長コースの横川山は、全て砂利コース。
特に大きなギャップは無いので、実にスムースに走行出来てしまうホドだ。(ロックアウト時最大トラベル量53mm=実測)

あまりにも素晴らし過ぎるF32リモート。逆に改めてMTBのセッティングを(ポジションも)し直さなければならない・・・。
今までは、15%以上の上り坂ではFサスペンションが動かないように・・・となるべく真ん中に乗って、(イスの先端に座って)
背中をそりかえす姿勢で、「そお~~~っと」ペダルを漕いでいた・・・。(踏み下ろしていた)。
時には、サスペンションのエアーを多めにし、なるべく可動させないようにしていたが、反面下り坂ではそれがマイナスになり、
結局、ステム(突出し)を短かく・・・などセッティングを煮詰めたのだが、
今回ロックアウトが可能であるので、まず、体重をもっと前に持って行きたいと考えた。これはサスペンションが無駄に動かない
から、ステムを長く、低くセッティング出来る!つまり自分の体重をペダルに載せる事が出来るので、まさに理想とも言える利点だ!

角度、長さが違います。解りますか??

ステムを換えて、走行してみると少しだがラクに上れるような気がした。(・・・気のせいか??)
次はリアタイヤの接地感が薄いので、Rサスの動きを早くして追随性能を上げたのだが・・・

・・・・・この話は、また別の機会にいたしましょう~!

フルクラムやカンパニョーロに採用されているCULTについて

フルクラムやカンパニョーロに採用されているCULTについて、問い合せをいただきますので、お答えします。
CULTはセラミックボールベアリングで
USBもセラミックボールベアリングです。  
???えっ同じじゃんっ!?
そう!同じなのです。正しくは、「ベアリングだけ同じ」なのです。
ベアリング(球)は全く同じでも、それを受ける(支える)部分が異なるのです。
CULTは耐腐食性能の特殊スチールを採用し、グリスを不要にしたもの。
USBは普通のスチールの為、グリスが必要。
だから、CULT化にする為には、
この特殊スチールの球受けと球押しを交換するだけでOKだと言う事だ。


旧フルクラムレーシングゼロ(スチールボールベアリング・タイプ)の場合 ベアリングと球受け&球押しの交換が必要
新フルクラムレーシングゼロ(USBベアリングタイプ)の場合、球受け&球押しのみ交換。

これが、カルトベアリングだっ!

CULTベアリングです。
CULTベアリングです。
ノーマルベアリング(白いグリスが見えます)
ノーマルベアリング(白いグリスが見えます)
うひょ~~回る回る、すげーぜ!
うひょ~~回る回る、すげーぜ!
CULTを入れた状態です。(見た目は大きく違わないね)
CULTを入れた状態です。(見た目は大きく違わないね)

カンパニョーロの最上級ホイールに使われている「セラミックボールベアリング」=CULT(カルト)です。(左上)
↑CULT(カルト)ベアリングというのは、「セラミック・アルティメイト・レベル・テクノロジー」の略、
最高レベルの耐腐食性能をもつ材料で出来ているので、回転部分にグリースが必要無いのだね。
ペースト状のグリスの中では、どんな等級の高いボールベアリングでも、動きが重くなるのは必然で、
その為、グリースを使用しない回転部分は、動きが軽いと言う訳だ。
今回これを、フルクラムホイールラインナップ上、一番かっこいい”レーシングゼロ”にインスト~ル!
回る回る回る回る・・・・すげーぜ、これは!  これでついに「赤い彗星・シャア専用」になったぞっ!(・・・またかよ)
完璧な当たりが出るまで50~100kmほどの走行をしなければならないが、既にもう完璧ではないか!?と思うほど、
良く回るのだ。 あっははははは・・・と笑っちゃうくらい、止まらないホイールになりました。はい。

以前、このカルトベアリングのホイール付き自転車に乗った事がある・・・下りが怖いくらいスピードに乗るのだ・・・。
平地でも、一漕ぎで、「すううううう~~~~~~~」と走り、普段自分の使っていた105とは全く違ったのを覚えている。
このホイールも、お客様に同じ感動を与えるのかな・・・?う~ゾクゾクしちゃうねえ~~~。

気になる金額ですが、ホイール前後(1台分) 37000円です・・・・
高価と言えば、高価だが、気に入ったホイールを、自分のアイデアで最高の性能を持つホイールに変身させる事は
楽しいし、夢がある。ワクワクするし、ドキドキする・・・。これは正しい買い物の仕方だと私は思う。