「ねえさん 事件ですっ!」

安売り店の販売してしまった自転車が起こした「結果」です・・・。

 

前車輪を支えている車体の一部(フォークと言います)が
折れました・・・。
そして、乗車していた人は顔と体に傷を負いました・・・。

この自転車は購入してから、まだ一年未満です・・・。
運動神経の良い、学生さんが乗っていたから
かすり傷程度で済みましたが
もし、自分だったら・・・と考えると、ぞ~っとします・・・。

もちろん、一流メーカーの高級品でさえ、絶対無いとは言い切れませんし、
使用年月による金属疲労による破損などは、考えられますが
今回の、こういうケース(使用一年未満)は、まずありえないだろうな・・・。

最近、良く耳にします・・・。
「子供はすぐ大きくなるから・・・」
「通学に使うだけだから・・・」
「毎日、駅に行くだけだから・・・」
「学校と塾に行く時だけ使うから・・・」
「すぐ盗まれるから・・・」

そりゃそうだけど、はっきり言って
どれも、みんな自分勝手な親(スポンサー)の都合です!
今までも何度も言っていますが、
安く買いたいのは、誰だって同じです。
安くて良い物があるならば、当然それを購入すべきですっ!
でも、「危険な物」は、購入すべきではないと考えます・・・。

電化製品だって
車や、オートバイだって、
ボールペンだってカレーライスだって珈琲だってハンバーガーだって、
靴だって帽子だって下着だって・・・
良い物は良い物であって、それなりに理由があります。
理由が無い物は・・・安く売る理由しかないんです。

いかがでしょうか・・・。

 

自転車で楽しむ ミニ森林浴 横川河・水源の森

初心者やカップル、家族でも楽しめる、
安全で簡単なコースの紹介です。
自転車の種類は選ばず、また特にすごい体力も必要としない適度な山坂道。
冒険心と興味があれば、必ず感動と発見のある、
素晴らしい場所なんです・・・。
サイクリング・ハイキング・キャンプ・釣りなど、
アウトドア・テーマパークとして、レジャー面でも
最高な場所なのだ!
今回は、山奥まで走らず、適度な中腹地点までの
コースを紹介します。
時間も距離も短いラクラクさが良いのだ!
ぜひ、行ってみて下さい。

※注意: 歩行者優先!ゴミ捨て禁止!

① 出早公園がスタート地点だ!

「いずはや公園」と読みます。
林の中に神社があって、とっても幻想的~!
春はカタクリの花、秋はモミジが有名です。
遠方の人は、この駐車場に車を停めて、
ここからスタートしましょう!

横川河が流れていますので、
ひたすらその上流へ走って行きましょう!

こんな坂道は楽勝だぜ!

② 出早公園をスタートしてから1分。
横川河が見えてきます。橋を渡り、
いよいよ林道「横川山線」に入ります。

(林道 横川山線スタート!)
アスファルトで舗装されているので、
どんな自転車でも、問題無く走れます。
若干坂道を感じる?くらいな勾配です。
(チビッ子でも走れちゃいます。)
ここから5分ほど走ると、緑の香りが
して来ます。

③ゆるい傾斜が続きます。

緑の香りを吸い込みながら、ゆっくり走って行きましょう~~!
呼吸のポイントは、「鼻から吸って、口で吐く。」深呼吸ってこんなに気持ちがいいんだって
心から感じることでしょう・・。
5分後には左側に水が出ています。ここでひと休憩しましょうか。ゴクンと一杯、清水を飲みましょう!

まだまだゆるい坂道が続きますよ。

 

6~7分ほど走ると・・・

 

道の右下(河原)に「泣き石」が現れます・・・。
なにか伝説があるらしいよ・・・?
泣き石の下まで行って、じっくり眺めて来て下さい

さらに、4分ほど走ると・・・

”水源の森”の碑が現れます。

※ ここで自転車から降りてください。
  そして
  この碑の裏側に行ってくださいっ!
  ルパン3世もオドロク
  「お宝」が隠れているのだ!

碑の裏側にあるお宝は
         こ・れ・だ!

素晴らしい言葉ですね。
「先人の努力を明日へ」
心が熱くなります・・・。

 

橋を渡ります。
気持のよい、川の流れの音が、
耳に入ります・・。

 

橋を渡るとすぐにキツイ坂道登場です。
横川コース最大の難所でしょう・・。
(写真で見るよりキツイです。)
がんばって登り切りましょう~!
初心者は無理をせずに、自転車から降りて
歩きましょう~。

この、きつい坂道から見える大きな滝です。
もうちょっとです。がんばりましょう!

坂道を登りきると平らになります。
とりあえず一休み・・・。
上から見ると、これが滝の元です。

登りきり、しばらくすると、路面がダートになります。
ロードレーサーのような細いタイヤの自転車は
パンクに気を付けましょう~。

長命水に到着です。
コンコンと流れ出る水です!
じっくり飲んでみましょう~~~。

ここがゴールです。

この先、道はまだまだ山奥へ続きます・・・。
体力のある人はぜひ、チャレンジしてみてください。動物の出現や、がけ崩れがあるかもしれませんので、自己責任において、アドベンチャーして来て下さい。
路面もどんどんハードになりますので、
自転車はマウンテンバイクが良いかもね。

ゴミは必ず持ち帰りましょう~!
最低のマナーは守らなくちゃね・・・。

 

いかがだったでしょうか??初心者でも楽しめる、山道サイクリングの提案でした。
ベテランになると、数分間で行けちゃうくらいの本当にラクラクなコースです。
森林浴感覚で走ってみてください。
チャキチャキのレーサーの人も、一度は味わっていただきたい、素敵な世界です。
マウンテンバイクの醍醐味は・・・ロードレーサーのスピードは…という話は、
ここでは抜きです・・・。
ラクに走れるからこそ、楽しいのであって、つらい練習や仲間との走行会は、
また別の世界の話です・・・。
~~~~~~~ 注意事項 ~~~~~~~~~~

当たり前のことですが、この山道はみんなのものです・・。
マウンテンバイクでガーガー走る方はご遠慮下さい。
路面にドリフトマークを付けるのはマナー違反です。これは最低の行為であると
高山は考えます・・・。
歩いている人がいたら、「こんにちは!」と明るく声をかけて下さい。
歩行者を追い抜く時や、すれ違う時には,自転車を降りるくらいの気持ちが大切です!
心が優しくて、強い人は得てしてそういうことが出来るものです・・・。
「自転車の人って、なんてマナーが良いんだろう~!なんて素敵なんだろう~!」
と言われるように、みんなで考えながら楽しく走りましょう!!

横川山自転車番長  高山真

 

Dr:タカヤマの必殺技シリーズ! 忍法 健康・快走術~!

自転車に興味を持って、乗り出したのはいいけれど・・・
「上手に乗れない・・・つまらない・・・もうイヤだ・・・」と思ってしまう人が
案外多いのだ。
そこで、初心者に有効な健康・快走術を教えちゃいます

資料提供:(株)マルイさん

 

 

その1: 「15分はウオームアップをしよう~。」
自転車が体に良いというものの、
体が硬くなっていては、ケガの原因になりやすいのです。
特に寒い季節は、体がガチガチに硬くなっています。
5分間ほど全身のストレッチ運動をしてから、
ゆっくり、ゆっくり走り出しましょう~。
いきなりガンガン漕いでスピードを出しては、
筋肉全体に、まだ血液が良く回っていないので、
疲れが早く出てしまい、しかもあとにも疲れが残ります。(まじまじ)
脳や内臓を中心に回っていた血液を、
筋肉の方に流れを変えるのには最低約15分かかるのと言われているのだ。
だから、始めは軽いギヤで、スピードも控えめに
「ウオームアップ」をしましょう・・。
そうするうちに、硬かった筋肉もほぐれてスムーズに動き出します。
動き出したら、こっちのモノだ!
自分の体力、経験と相談して、自転車乗りを楽しみましょう~~。
そうそう
最後の15分も、ゆっくり走る「クールダウン」を心がけてください・・・。

 

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その2: 「ゆっくり走れば脂肪が燃える。」

自転車がダイエットに効果的なことはよく知られていますが、
スピードを出したり、坂を登ったりして
無理して体をいじめて、がんばっても決して良い訳ではないんだよ!
酸素をたっぷり取り入れて脂肪を燃やすにの、
ちょうど良い運動量というものがあるんだ。
それは心拍数が平常値より50%ほどアップしたところがひとつの目安。
軽く息が弾む程度で良いんだ!
それ以上ハードだと、体内のグリコーゲンというものが使われて、
かえって脂肪は燃えないぞ。
ダイエットとして自転車に乗るならば、こんな感じが良いんだね。
時間にしたら、一週間に3~4回。一回30分以上でじゅうぶんだ。
これで2ケ月もすればあなたのウエストは間違いなくスリムになるよ。
お試しあれ~~~。

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その3: ペダルを踏む位置を考える・・・

ペダルを「土踏まず」で踏んでいる人が結構います・・。
これでは足首の関節を使った効率の良いペダリングが出来ません。
足の裏の親指の大きな丸い部分を「拇指球=ぼしきゅう」といって、
ここがペダルの軸の真下に来る位置でこぐと
足首のバネを生かしたパワーのあるペダリングが可能になります。
お試し下さい。
明らかにダッシュの違いを感じるはずです!

これであなたもプロの仲間入りだあ!!

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その4: 水を飲みながら走ろう!

自転車で走っていると、ガンガン汗が出ます。
自転車の運動はけっこう水分がうしなわれてるんだよね。
体中の水分がなくなると体の中の血液がベトッと粘って流れにくくなったり、
熱射病になり易くなったりするのだ。
これを防ぐには小まめに水分を補給してあげる事だよね。
自転車用ボトルは、サイクリングの必需品。
喉の渇きを覚える前に水やドリンク類を飲むのが、水分補給の上手なコツなのだ!

 

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その5: ブレーキレバーを掌サイズに!

人それぞれ、手のサイズがずいぶん違うよね。
自分の掌のサイズに合った、ブレーキレバーを使う事で
ビックリするくらいコントロールがしやすくなるぞ!
ただし、なかなかそんな、上手いサイズの物とはめぐり合えないのが現実だ・・。
このため、
多くのMTBタイプのブレーキレバーには、
調整機構がついているのを、ご存知でしたでしょうか??
レバーホルダーのつけ根付近にある小さなネジをしめこんでいくと
開放時のレバーの位置が少しずつグリップ側に寄ってくるので
好みの位置でストップさせて、改めてブレーキの引きしろ調整をすることで
ほぼ完璧なブレーキに変身するのだ!
それから、ブレーキレバーの角度も要チェックだ!
手首にストレスを感じず、
サドルに座って、リラックス出来る角度に調整する事で
さらにパーフェクトなポジションに変身するのだあ!

さてさて、
しかしながらロードレーサーのようなドロップハンドルタイプのものは
使用しているブレーキレバーや、そのハンドルバーの形状によっても異なるし
簡単に、「これだっ!」という解決策はない・・・。
しかし、専門店には、知識がある!!ぜひ相談をしてみてください。
あなたの手(体)を見て、使用するレバーと
相性の良いハンドルバーを選んでくれるでしょう~。
最近はものすごい勢い、でハンドルバーが進化しているのだ!
低価格でも、ビックリするくらいすごいんだよね・・・。
ぜひあなたに合った高性能な一本を見つけてください!
ブレーキレバー(ポジション)の決まった自転車に乗る事で
ドラマチックにパワフルで楽しいライディングが出来るぞ~!

 

 

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その6: 『お尻が痛い!』の対策

スポーツ自転車に長時間乗ると、
ビギナーライダーに共通した一番の悩みは
「お尻が痛い!」
理由はいろいろある・・・
まず、乗車ポジションが良くない場合がある。
サドルが低くハンドルが高いと、全体重がお尻にかかるので痛くなるのだ。
その時は、サドルとハンドルの高さを同じ位にすると、体重が両手、両足、お尻の
5箇所に分散されるのでラクになるんだよ。
それから、
サドルそのものを少しソフトなタイプに交換する手もあるね。
いろんなデザインがあるから、お店の人に相談して買うのがポイントだ。
そして、
もう1つの絶対的対策としてお薦めは、
自転車用専用パンツ。
一番痛くなる部分に厚いパッドがついているからかなり快適だ!
この時は決して、下にパンツやパンティなどの下着をつけないことだ。
快適さが失われ、逆に摩擦で痛くなる場合が多いのです。
初めは、ちょっと恥ずかしい気がするけれど、
慣れてしまえば、どうって事無いぞ。

快適に走ろうよね。

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その7: 陽よけ、風よけ、虫よけにサングラスを!

サングラス・・正しくはアイシェードといって
強い日差しの眩しさをやわらげる機能も
持ちながら、風やホコリから目を守ることが求められる目の保護用品だ!
スピードを出すと、目を開いている事も出来ず、
涙も出るし、ホコリや虫も飛び込んでくる。
大切な目の為に快適でカッコいい「アイシェード」を手に入れよう!

お薦めとしては
レンズ面が大きく、風の巻き込みの少ないカーブしたデザインが良いね!

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その8: 音もなく上手に変速する方法。

登り坂にさしかかって、変速すると
「ガリガリ・・」と嫌な音がしたことない?
調整が上手くいってない場合もあるけれど、
きちんとチューニングされた自転車でも、時々そういう事があるんだ。
もちろん、僕だって日常茶飯事・・・。
でも、これはちょっとしたコツだけで、
音もなく、スパッと変速で来ちゃうんだよ。
自転車の変速機はディレイラー(脱線装置)と呼ばれている事は知っていますか?
チェーンが強くギヤにかみ込んでいると、上手く脱線が出来ない・・・
(これがガリガリ音の原因だ!)
だから、変速機を操作すると同時に、
ペダルを踏み込む力をほんの少し抜いてあげると、
チェーンにゆとりが出て、脱線しやすくなる・・・
つまりはお隣のギヤにうまく移り変われちゃうというわけだ。
力を抜くだけでスムースなギヤチェンジが出来ちゃうって訳だね!
ぜひお試し下さい。

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その9: タイヤの空気圧をチェック!

街を走っている自転車の多くが、タイヤの空気不足だね・・。
空気が少ないと走りは重いし、パンクもしやすくなる。
コーナーでタイヤが外れるなんて危険もありうるんだ。
タイヤの細いスポーツバイクほど、入っている空気の総量が少ないので要注意だ!
(空気の量・・・というより圧力を上げることが大切)
走る前には必ず空気圧をチェックする習慣をつけよう。

スポーツバイクに乗るならば
空気圧力計(エアーゲージ)付きのポンプを使うのが良いね!
「バシュッ」っと気持ちよく、高圧まで上げられるぞ!

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その10: 2回吐いて1回吸う・・呼吸法!?の話

自転車は典型的なエアロビクス。
つまり呼吸をしながら長時間にわたって続ける運動。
しっかり呼吸をするほど酸素が多く取り入られて
体脂肪が燃えてダイエットにも効果を発揮します。
その時、大切なのが運動中の呼吸法。
ペダリングとリズムを合わせるんだけど、普通にやると片側はいつも吐き
反対側はいつも吸う動きになっちゃうよね。
そこでお薦めしたいのが、「2回吐いて1回吸う」呼吸方。これだと
3ストロークが1単位になるので吸う時のペダルが左右交互になるのだ!
これは、ヒルクライム時にも絶大なる威力を発揮する
必殺技なのだああ~~~~。
これはマジに使える。ぜひお試し下さい。

「ハー!ハー!スゥ~!」のリズム♪

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その11: 1分間90回転でペダリング。

カロリー消費・・・・・ 有酸素運動
ダイエット・・・・・ 効率走行

最も効率よく走れて、疲れも少ないのはどんな走り方か?
結論は1分間に90回転のペダリングだそうです・・。
2秒に3回転の割合だから、普通の自転車のこぎ方よりかなり速いよね。
慣れないうちは、軽すぎて頼りなく感じるんだけれど、
これだと長時間走っても筋肉に疲労がたまらず、
しかも酸素をたっぷり取り入れて走るから、
ダイエット効果も大きいらしい・・・。
軽いギヤでクルクルっと1分間90回転をこころがけましょう~。

余談ですが
レースや大会で良い結果を出せる人って言うのは
速い回転を保ちながら長時間ペダルを回せる人です・・・。
当たり前といえば当たり前だけれど
そういうトレーニングをすると、強くなるんですよ・・・。
興味のある人は、チャレンジしてみてくださいね。
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その12: 難所はペダルをこいでクリアしよう。

マウンテンバイク山道を攻める場合、
ベストなラインで走ろうと、タイヤ数本分の狭い場所狙ったり
木と木の間をギリギリですり抜けるという、高度なライディングテクニックがある。
言葉上で理解し、乗ってみても、実際には上手に走れない人が多い。
いくつか原因はあるけれど、ほとんど「フラフラ」して走れないのだ・・・。
ふらつかず、上手く走るコツは後輪の駆動を止めないことなんだ。
つまり、
ペダルをこぐのをやめてはいけないということ。
車も、オートバイも、自転車も、駆動輪にパワーをかけている時は、
安定して前に進む性質があるんだよ。(知ってた?)
怖がってペダリングをやめてしまい、さらに腰引いちゃって(へっぴり腰?)になるから
フラフラするんだね。
もし、スピードが出過ぎそうだったら、
軽く後ろブレーキをかけながらペダルをこぐようにすると
バッチリだ!これで難所も上手に走れるぞ!お試しあれ~~。

もちろん一般道においても同じです。
ロードレーサーや、買い物自転車に乗っている人でも
上手くカーブが曲がれない人が案外多いです・・・。(タカヤマも・・・?)
ペダリングをしながら、カーブを曲がるという事も
テクニックの1つとして、頭に入れておくと良いかもね!

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その13: 「超回復」で強くなろう。

練習をすればするほど強くなる・・・。うん。確かに間違いじゃないけど
そう信じて頑張りすぎている人に情報です!
休んでいる時に強くなる超回復を知っていますか?
スポーツをすると体力を消耗する・・・休憩すると体力が回復する
この、「やめた時から回復が始まる」のがポイント。
そしてこの時、少しだけ元のレベル上回った所まで回復するのだ。
運動生理学ではこれを「超回復」といって、
この現象を繰り返す事で、少しづつ強くなれるんだ・・。
ただし、年齢と共に回復に時間がかかるようになる・・。
ハードなトレーニングをしている人は2日、もしくは3日に1回は休む事で
上達が早くなるかもね。
お試し下さい。

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その14: リムサイドをクリーンに!

自転車をいつもキレイに磨いておくことはメンテナンスの基本。
中でも注意したいのはリムの側面です。DISCブレーキなど特殊な物は別にして
ブレーキの多くは、ここをシュー(ゴムetc)で挟み込んで停める仕組みだから、
リムはブレーキの一部でもあるのだ。(大きなDISCだと思えば解りやすいかな??)
黒いゴムのカスがついていたら、ブラシに洗剤などをつけて落とし、
ウエスなどでキレイに
ふいておきましょう~。
汚れを簡単に落とすクリーナーも販売されているので
ショップで相談するのもいいね!
ここをキレイにするだけで、ブレーキの効きやタッチは驚くほど良くなるんだ。
特に、雨の中を走った後は、必ずチェックしてね。

その昔、「パンツの汚れている男はモテない・・」と言われていました。
もちろん現在も同じでしょうが、
汚れをそのままにしておくのは恥ずかしいです。(パンツは関係ない・・)
特に、リムサイドの汚れを放っておくのは「センス無し」と判断されます。
ポイントを押さえて、クリーニングしましょう~。

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その15: 自転車の休息・・・。

走り終わったあと、人間もゆっくり休むことが大切だけど
自転車も、リラックスさせて休ませてあげなくちゃね!
変速はフロントを一番小さいギヤの位置に、リアも一番小さいギヤの位置にしよう。
こうすれば、ディレーラー(変速機)のバネに力が加わらないので、
ヘタリを防ぐ事が出来ます。
(MTBなど一部異なるものもあります。ローノーマル・モデル)

タイヤの空気も半分ほどぬいておきましょう・・・。
ロードレーサーなどの高圧で使用するタイヤの場合
常に限界にアップアップの状態でいるので
タイヤやチューブの寿命に大きく影響するのだ!
リム穴にチューブを落とさない仕事をしているフラップ君も休めてあげたいしね。

もちろん、走る前にはきちんと指定空気圧まで入れることは忘れちゃダメだよ!

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その16: 3週1週の法則

人間の体に好調と不調の波があることは、誰もが経験的に知っているよね。
でも、これは一定の法則があるという事を、マフェトン博士という科学者が発見したんだ。
それによると、「3週間好調が続いたあと、1週間不調が来るという周期を毎月繰り返している」らしいのだ・・・。
lこの不調の時にがんばりすぎたりすると、体調を壊したりするんだってさ。
自分にとって「不調の一週間」は月の内ののいつ頃かを、よく気をつけて見ると解るはず。
この時は、トレーニングも控えめにして、次の好調期を待つのが、体育生理学にかなったやり方なんだって。

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その17: ストレッチは走る前と後に。

スポーツの前にストレッチは、今では常識だけど、自転車の場合も同じだね。
特に良く使う太ももや腰周りの筋肉を初め、足首、ひざ、首、肩、手首の関節もしっかりストレッチしておこう。
コツは息を止めないこと、そしてはずみをつけないこと。
ゆっくりと気持ちの良い所まで伸ばして、ゆっくり戻す。これを各部5~6回繰り返すといいよ。特に寒い季節は体が固くなっているので、他の季節以上に入念にしよう!
もう1つ大切なのは、走り終わった後も、軽くストレッチしておくこと。
それだけで、疲れがずいぶん早く取れて、後に残らないからね。

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その18: ギヤ比を軽いものに交換しよう

MTBでは充分軽いギヤが付いているから問題はないけれど、
ロードレーサーの場合、ギヤが重すぎて上りで苦労している人が
意外に多いんじゃないかな?
ビギナーや女性、中高年の場合、選手と同じようなギヤではちょっとツライ・・・。
そういう場合は、前後のギヤ比をもっと軽いものに変えると良いのです。
ロード用の後ギヤ(カセットスプロケッは)軽いのが25Tぐらいしかないので
もう少し大きめのものに交換すると、驚くほど軽く走れるようになります。
裏技としては、MTB用の後ギヤを使うのもいいね!
もっともっと低い(軽い)ギヤ比になっていて、32Tとか、34Tなんかが付いているんだ。
(Rディレーラー要交換)
フロントギヤも、最近はコンパクトタイプが流行しているので交換してみるのも良いかもね。
ただし、パーツの互換性に問題もあるので、お店の人に相談して交換してね。

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その19: ダンシング(立ち漕ぎ)は一段重いギヤで

ハードな上りや急加速に有効なダンシング。見るからにカッコイイダンシング。
しかし、案外上手に出来ない人が多い・・・。そういう人はまずはギヤ比をチェック!!。
ギヤ比が低い(軽い)と、体重をかけたペダルが早くおり過ぎてリズムが取れないんだ・・・。
そういう場合は逆にギヤ比を高め(重い)にして、若干足に抵抗を感じながら、リズムを合わせて走るようにすると上手く行くのだ。
もう1つは自転車の振り方。左右にギュンギュンと車体を振る時なんだけれど、
右ペダルを踏む時は、左手を押し右手を引いて車体を左に傾ける。
左ペダルを踏む時は、右手を押し左手を引いて車体を右に傾ける。
この上半身と下半身の逆方向への動きがうまく合うと、まさに踊っているような
気持ちの良いダンシングができるんだ!
さあ!がんばって、練習しよう!

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その20: 下りになってもペダリングを

キツイ上り坂を登りきったら、、今度は快適な下り坂。
素早くギヤをアップして、ペダルを回しながら走りましょう。
??え~??だって疲れを取るために、脚を休めた方が良いんじゃないの~?
いえいえ、実はそうじゃないんです・・・。
上りで脚の筋肉にたまった乳酸は、動かしていた方が早く解消するのです。事実、下りで脚を止めていたら、次の登りが辛かった・・という経験はありませんか??
トルクはかかっていなくてもいいから、クルクルと回しながら走ってくださいね。
それから、自転車は後輪に駆動力がかかっていると安定も良いのです
時には軽く前後ブレーキを引きながらペダリングするのがコツですよ。
ぜひ、お試し下さい。

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その21: ゆるい上り坂で強くなろう!

自転車で体を鍛えるには、体力のギリギリまで練習しなくちゃいけない・・というイメージがあるけれど、意外にそうでもないんだよ。心拍数を測って全力の60パーセント程度のレベルでトレーニングを続けていれば十分効果出てくる。
また、筋力を向上させるには、最大筋力の30%以上を使うような運動をする必要があると言われています・・・。それは実際には、2~3%の坂を上がるだけで得られるらしいのだ。
この2~3%というのは、100m進んで2~3メートル上がる事で、
「少し、上がっているかな?」と思えるくらいのゆるい傾斜のこと。キツくなくて、効果が出るなんて嬉しいね。
こういう道を見つけて、じっくり練習すれば、バッチリ効果が出るわけだ!
がんばって強くなろう!

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その22: 太目のスリックタイヤに感激!

MTBをほとんど舗装路で乗るという人はゴツゴツのオフロード用タイヤから
凸凹や深い溝のないスリックタイヤに交換すると、はるかにスムーズに走れます。
しかもかなり快適です・・・。
問題は、そのサイズなんだけれど、ロードレーサーのようになるべく細くした方が良いと思って、26×1.25とか26×1,50あたりを選ぶ人が多いと思います・・・。しかし実はそうでもないんですよ。タイヤの直径は細くすると、その分どんどん小さくなって来ます。
それに比例して、乗り心地も悪くなってしまいます。
そこで26×1.95,や26×2.10をぜひ試して欲しいです。
そして、空気圧をちょっと高めにして走ると、信じられないくらい気持ちが良いんだ!
舗装路とはいえ、街にはいろいろな段差がいっぱいあります。せっかくのマウンテンバイクですから、車道や歩道の段差なんか気にしないで、ガンガン走りたいよね!
タイヤで悩まれている方は、ぜひ、お試し下さいませ。

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その23: 最新ペダリングは”マサカリ型”

マサカリ=♪マサカリ担いだ金太郎~♪のあの木を倒す斧です。
ペダリングの技術って、1度マスターしたら終わりってもんじゃない。もっと効率のいい方法・・つまり楽に早く走れて疲労の少ない方法が次々と開発されて、機材もそれと一緒に変化しているんだ。
そこで、今いちばん進化したペダリングはというと、
クランクの12時からすぐに踏み出し、3時でピークにする方法。
これまでの丸いイメージで動かすのが良いとされてきたペダルの動きも、この場合むしろ縦長の髄円を描くようになるので、半分信じられないというか、効率が悪いようにも思えるが、そういえば10年以上前は、バイオペースギヤという異型ギヤ板主流だったし、
やはり、ペダルは回すのではなく、踏み込む(踏み下ろす)ものなんだろうか???
ひざを高く上げ、カカトを高く保ったまま真上から早く踏む・・・まさにマサカリを振り下ろすようだね。
皆様も一度トライしてみてください。技術とスキルは日々進歩しているのですから・・・

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その24: グリップは握りしめないのがコツ・・のお話。

上手なライダーほど、グリップを優しくふわっと握っている事を知っていますか?
恐怖感などから力いっぱいグリップを握り締めると、早く疲れてしまいます。いわゆる「腕があがる」ってヤツです。
さらに、腕、肩、腰、背中にも力が入ってしまい、体の状態が固くなって、バランスがとりにくくなり、結果的に余計な疲労が出てしまいます。
グリップを握るコツは一度、ギュッと握ったら、そのまま力を抜いて、ふわっと持つ事です。
そうすると、手に路面の状況が伝わりやすく、余裕も生まれます。
(でも、ここぞっという時には力を入れて強く握りましょう~。)
しかしそうは言っても、実際には、常設コースなどのように、
走る場所が出来上がっていて、どこの路面が荒れているとか、カーブの大きさや、ジャンプのポイントなど解っている場合は良いのですが、初めて走る道では、やはり力が入ってしまうものですが、リラックスして、安全に楽しく走りましょう。

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その25: 肘(ひじ)をつっぱらないように

初心者の人の多くは、背中がそり、肘がつっぱり、肩を上げて、手首が落ちたフォームで乗っているようです。これではバランスがとりにくい上に、力が入れにくく、少し長い距離を走ると、体のあちこちが痛くなってしまいます。
肩がこったり、首や腰が痛くなるのは、まずこのフォームの原因でしょう・・・。
肘をつっぱった状態で走ると、路面の凸凹を、まともに肩で拾う事になり、
結果、首や背中にムリがかかってしまいます・・・。
正しいフォームは背中を丸め、ひじを軽く曲げ、手首は腕の延長線上に、まっすぐにする事です。
自転車のパーツによるセッティングも大切です。
サドルとハンドルの距離が短いと、背中がそった状態になりやすいです。
マウンテンバイクなど、下りが怖いという理由から、むやみに短いハンドルステムを使用している方を多く見ますが、決して正しい訳ではないのです・・・。
肩がこったり、背中が痛くなる人は、ぜひ、ショップにて相談してみてください。

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 その26:SPDペダルをロードバイクに使う

ビンディング(固定)式のペダルは、「自転車を走らせる」という事においては
素晴らしく良いのだけれど、「歩行する」には全く向いていないよね。
大きな樹脂製のクリートをカツカツ♪言わせながら、つま先を上げての姿勢では、
コンビニエンスストアにだって入りづらいし、公園のトイレにも・・・。
アパートの鉄の階段で自転車を担ぎ上げ、カツカツ、ズル~ドテ・ボカ・グシャ・・・。
そんな経験をお持ちの方も、決して少なくないはずだ。
そこで、MTB用などに使用されているような、通称「SPD」を使ってみてはいかがだろうか?!
これは小さな鉄のクリートが靴底と同じ面にあるので、普通に歩ける仕組みになっている。
最近はメーカーもこのような需要が多く出て来た為か、様々なデザインもラインナップされているのだ。
「バリバリレース指向じゃないぜ」って言う人はこちらのほうが断然使い易いはずだ。
(店長もその一人です!ペダルは両面ビンディングだし・・・)
お試しあれ~。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 その27:チェーンの寿命?

金属のチェーンに寿命があるの??
結論:あります。しかも短命です。

君の鍛え上げたパワーを、後のギヤに伝達する重要な役目を負ったチェーン君…。
ヒルクライム時には、切れてしまうんじゃないか?と思うほどパンパンに引っ張られ、
過酷な試練に耐えているのだ・・・。
当然、金属とはいえ「伸びてしまう」事がある。
さらにこの伸びたチェーンを使うことで起きる2次災害?として、
スプロケット(ギヤ)の歯崩れがある。ピッチが少しずつずれてくるから、
それに対応した形に変形してしまうという現象だ。
そうなってしまうと、当然、チェーンと一緒にギヤの交換も必要になるし、Rメカのプーリーだって交換しなくちゃいけないのだ。
チェーンの洗浄にも心がけ、普段からチェックする事をお忘れなく!
とは言ううものの、どうやって調べるの???
「う~ん・ ・ ・ ・ 。」
お店に行って専用ゲージで調べてもらいましょう!それが一番だ。
それでも、自分でチェックしたいという方は
Fギヤに乗った状態のチェーンを押し付けてみて、噛み合わせが合わないな?
隙間が多いな?と感じたら交換だ。
気になるのは金額と寿命のバランス・・・?
高価なチェーンは長持ちするのか?と言えば、ほぼ正解だが、そうとも言い切れない。
やはり、洗浄や注油などに心がける事は大切で、そうする事で高価なチェーンの性能も発揮されるというものだ。

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その28:寒い季節は、ローラー台

日は短いし、空気は冷たいこの季節。雪が何ヶ月も積もったままという地方もあるよね。
だからと言って何ヶ月も全く走らないのでは、シーズン中にせっかくつけた筋肉や心肺能力がみるみる落ちてしまう。
そんなときに使いたいのが室内練習機「ローラー台」だ。
1回30分で週2~3回でもかなりの効果が期待されます。シーズンインには大きな力が付いているはずだ!
ライバル(友達)に勝ちたいならば、絶対やるべきだ。
(間違いなく脚の形は変わります!カッコいいシャープな脚デザインになります。ほんとだって!)
綺麗なフォームで正しいペダリングを身につけるならば、3本ローラー。
はじめは上手く乗れないかもしれないが、慣れればどうってこと無いし楽しい!
手軽にスキルアップを目指すならば、ハブ固定式のものが良いね。転ばないから
室内の狭い場所でも出来ちゃうし!
がんばろう~!

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その29:年に1度はプロによる総点検をしてもらいましょう

キミの愛車、ちゃんとメンテナンスしてるかい?
愛車と言うからには、それなりの整備もし、大切にしているとは思うけれど、
自転車の疲労は徐々に進んでいるから案外気が付かないうちにいろいろな所がヘタってくるのだ。
出来れば1度は専門店でプロのメカニックによる総点検を受けたほうがいいね。
セッティングを正しく調整し直し、必要に応じてタイヤ、ケーブル、ブレーキゴムなどを新品に交換。
グリースやオイルも入れ替えてもらうとビックリするくらいスカッとさわやかに走れるし止まれるのだ。
その際、どうしても出費があるのは仕方がないことですが、大きな満足が得られるはずだから、
ぜったい損はしないはずだ!
OFFシーズンにゆっくりやるか?シーズンインの直前にやるのか??
自分の自転車ライフと相談して、ぜひ点検される事をお薦めします。

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 その30:スタンディング・スティルに挑戦だ

何それ?すたんでぃんぐ・・・?
「両足をペダルに乗せたまま、その場でずっと立ち続ける」これを
スタンディング・スティルといい、アクロバット走行?の基本のテクニックだ。
ロードでも、マウンテンバイクでも、バランス技術の上達にはとても有効です。
やり方としては、まずハンドルを切って、両ペダルを同じ高さに保ち、
前後ブレーキをしっかり握ってバランスを取る。(これだけ)
前後左右の微妙な動きと、タイヤの&フレームのしなり感を感じてきたら合格だ。
この感じをつかみ、10秒以上できたら、あとはあっという間に20秒30秒50秒です。
リラックスして、フニャフニャ~とやれば、案外出来ちゃうもんです。
これでキミは人気者間違いなしだ!
お試しあれ。

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その31:ロードバイクも、スタンディングポジション

ペダルを左右同じ高さにして、その上に立ち上がるスタンディングポジション。
オフロードではこれが基本姿勢と言われるほどだけど、ロードバイクでも重要なフォームだ。
例えば長い下りのストレートでペダリングを休む時、サドルにドカッと座ってないで、
両ペダルの上に立ち、サドルを両膝(ひざ)で挟む。こうすると左右バランスが取りやすいうえ
路面からのショックを足で(ひざで)吸収できる、さらには後輪の上に荷重がかかるので
ブレーキ時には素晴らしい安定が約束されるのだ。
急ブレーキ時には、素早く後加重にするというテクニックにも近いものがあり、
ぜひ、身につけたいフォームのひとつである・・。
路面が荒れているときにも役立つよ!

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 その32:オフロードはタイヤの空気圧に着目

いまさらだけど、忘れてた事がある。
「タイヤの空気圧調整」という、最も簡単で効果が出るチューニング方法だ。
荒れた路面でのグリップは、タイヤの空気圧によって大きく違ってくる。
走り方やスピードによっては、大きく異なるので、数字で語ることは出来ないが、
跳ねたり、空転してしまう場合は少しだけ空気をぬいてみるのもひとつの方法なんだ。
ただし、抜きすぎると、岩のカドなんかで破裂したりしてパンクする危険もあるので
それなりの注意は必要です。
「それじゃ、どのくらい抜いてもいいの???」
タイヤやチューブの性能やライダーの体重にもよりますが
舗装路での圧力より、2割ほど下げると効果を感じます。
(例えば3.0BARの人だったら2.4BARくらい。)
登り坂(下り坂も)の角度や路面状況によって、細かいセッティングをしてみるのも楽しいだろう。
その際は携帯ポンプを持って行く事が条件だ。パンクをした時以外にも出番はあるのだ。
オフロードサイクリングを楽しむには、こういうイベント(セッティング?)も大いにアリです。
そうする事で、マウンテンバイクを使い倒している気持ちになるし、
事実、高度な操作テクニックのひとつである事に間違いは無いのだ!
ぜひ、試してみてください。

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 その33:心拍数がどんどん変わる?

心拍数…?よく耳にするけど、何それ?
心臓が1分間にドキンドキンと動く数字なんだけれど、60~70が標準的なところです。
これが、なんと自転車に乗っている(運動していると)と徐々に低くなってくる。
つまり、心臓が良く働くようになると言う訳だ!?
心臓の1回の「ドキン」の仕事量が大きくなるので、あまり回数を使わなくても、
十分な血液が送り出されるってことになるんだね。
でも、心拍数って、運動中はどんどん上がっちゃうし、苦しいなって思うと
200に近い数字まで高くなるのに?どういうこと??
そう!そこがポイントだ!!
個人差はあるが、最大値は「220-年齢」と言われていて、歳をとるほど、心臓が
早く動かなくなる。つまり、最大値が低いならば最初から平常心拍数を下げておけばいいと言う、理屈になる。
そうすれば少々無理しても、それほど高くならないから
自身の許容範囲の中で、余裕が持てるって言う訳。
ぜひ心拍計を購入し、試してみてください。

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※ このコーナーは随時、追加という形で進行していきます。
「その50」までがんばります。
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おまけ: 自転車初心者に
一言アドバイス!!

何年かぶりに(久しぶりに)自転車に乗ろうと思ったり、
カッコイイから、自転車に乗ってみようと思い、
購入していただいたり、
とにかく自転車に興味を持っていただいた方にアドバイスです!

~~楽しく自転車と付き合う方法~~

・長い距離を走ろうと考えない事!
(目標が大きすぎると、達成できないから落ち込む・・・)
・距離(km)ではなく、時間(分間)で走る事!<BR>
(30分行ったら、30分帰るくらいが面白い。慣れたら+10分また+10分・・・)
・天気の悪い日は、乗らない事!
(雨の日は・・・びしょ濡れ、寒い、危険・・・)
・つらい坂道は5分以上走らない事!
(5分がんばったら今日はやめる。次回6分がんばろう~!)
・水の飲める体になる事!
(走りながら、水が飲めるのは、新陳代謝にまともに影響する)
・体中の筋肉を使っているんだと無理やり意識する事!
(おお~運動してるぜ!ここもっ、ここもっ、ここもだあ~!が気持ちいい!)
以上

完璧なツボ5つです!(タカヤマ論)
試してみてくださいね

お薦めサイクリングコースⅡ『霧ケ峰』

春宮神社(下諏訪町)
    ↓(5分)
  水月園(下諏訪町)
       ↓(45分)
     蓼の海(諏訪市)
         ↓(60分)
       霧ヶ峰(諏訪市)
           ↓(20分)
        八島湿原(下諏訪町)
             ↓(20分)
          和田峠(下諏訪町)
                ↓(25分)
           春宮神社(下諏訪町)

 

今回はロードレーサーで楽しいコースの紹介です!
以前より、時々話題に出していた、当店から下諏訪の林道~霧ヶ峰までの
ヒルクライム(登りばっかり)コースです!
所要時間は・・・個人差がありますので、目安にしてくださいね。ではスタートです。

 

① 春宮神社

当店から約10分で
下諏訪神社(春宮)があります。
ここの裏手から、一気に登りが始まるのだ!

 

②水月園  

サクラの名所です。
春にはピンク一色の山になります。
この、水月園を横目に一気に登ります・・。
これが、キツイ、はっきり言って、ハイ・・。

 

③林道:御謝山線 突入~!

我慢する事10分間・・・。林道に入れば尾根沿いに進み、
アップダウンがあってすばらしいコースに変身します。
林道と言っても、アスファルトの舗装路で、
山の中に作られた静かな道です。
夏には虫や鳥の鳴き声がハートに響きます。(ここまで20分)

「木の間から見える太陽」

夏でも木陰の中を走るようで
とても涼しくて、気持ちがいいのだ!

途中、山が開けて
ドバ~ンと諏訪湖が見下ろせる!
一瞬心に響く、絶景です。

(ここまで35分)

「森のトンネル」

思わずペダルに力が入る瞬間です!
この樹木のトンネルがひたすら続きます・・・。
自分のために作られた道だと思い込んで
しまうくらい好い感じ。

(BGM:♪となりのトトロ)

④ お化け屋敷・・・。

林道の分岐点上にある「お化け屋敷」
(・・・と高山は呼んでいる・・・)
夜この道を通った人が幽霊を見たとか・・・「キャー」
雨の日や曇った日は、確かに怖いなあ~。

(ここまで、45分)

 

⑤ 蓼の海

蓼の海(たてのうみ)とても静かな湖です。
早朝は最高です!湖面が太陽でキラキラって・・。
釣り客のルアーを投げる「ヒュ~ン」という音が聞こえます・・・。
覗き込むと、ニジマスが泳いでいました。
ここは高山の大好きな湖です。
写真では、ほとんど説明できません・・・。
ぜひ行って見てくださいね。

(ここまで、60分)

 

⑥ 合流地点

ここで林道は終わり。霧が峰線と合流です。
いきなり道が広くなって、交通量も増えますが
見通しが良いので、安全です!

(ここまで65分)

霧ケ峰線(県道40号)

木製のガードレールだあ~!

雰囲気いいでしょ~?!
これを見るだけでも価値があるぞ!

 

⑦ 霧が峰高原に到着!

思わず、「やったあ~!」と叫んでしまうぞ!
(ここまで120分)

冬を待つ、霧ケ峰・・・。
夏には青々としていた草原が
茶色になっていました。
ちょっと淋しい雰囲気が、心を洗い流してくれるようで、
なかなか良いのだ!

⑧ ドライブイン!(ゴール)

ここまで約2時間15分。達成感があって、最高だよ!
スポーツ自転車を買ったら、ぜひチャレンジしてみよう~!
ゆっくりゆっくり走って♪ランランラン♪
そばかすなんて気にしない・・・私はキャンディ♪・・・
押して歩いたっていいし、何回休憩したってかまいません!
このコース、何度走ってもホントに楽しく飽きないんだよね・・・そう、飽きないのだ!
理由・・・自然が(景色が?)お天気や気温、季節・・・いろんな条件が変わるから
すごく楽しいんです。
さて、ここまで走った自分を讃えて
「ご褒美に美味しいアイスクリームでも、食べようか・・・」

 

さて、さて、
ここまで来たら、
そのまま折り返して長いダウンヒルを楽しむのも良し・・・。
その先の八島湿原を目指すのも良し・・・
白樺湖を目指すのも良し・・・。
ここ、霧ケ峰はいろいろな場所へ向う、分岐点なのだ。

私個人的には、そのまま八島湿原~和田峠~春宮神社という
「一筆書き」コースを走って楽しんでいるのですが
体力や、時間によって、いろいろなコースを走ってもらいたいです。

御謝山線の途中にある「湧き水」です。
やわらかくて、冷たくて、美味しい~~!

今回は、「秋の写真」にて紹介しましたが、
このコースは、春夏秋の3シーズン思いっきり楽しめるのです。
春には、春の山々が・・・
夏には、夏の山々が・・・
ぜひ自転車に乗ってすばらしい景色を見に行ってください。

※ 注意事項です・・・

・いきなり、頂上(決めたゴール地点)まで目指すのではなく、
途中途中のポイントを決めて、走りましょう~。
そうしないと、ただ疲れるだけで、実につまんないもの・・・。
繰り返し繰り返し、そして数回目にはぜひ
頂上までチャレンジしてみてくださいね。
達成感で嬉しくなっちゃうよ!

・この山には、動物がいっぱい出ます。
鹿、イノシシなんか、もう毎回見ます。ヘビも、トカゲもいっぱいです。
クマさんも居るらしいです・・・。
ぶつからないように気をつけましょう。
(もし、ヘビを踏んだら、きちんと謝りましょう・・・。)

 

それではすばらしい自転車生活を楽しんでくださいませ。

次回は、
「自転車改造編パートⅢ」
         をご紹介予定です。。

             お楽しみに~~~。

空想&妄想小説~大人の世界編~

ご注意

※ これから出てくる人物名や名称、出来事や空間的なことなど、
  100%架空のものですので予めご了承下さいませ。

 

ハ~イ!
オイラの名前は赤岩哲司。36歳。妻子あり。趣味は音楽鑑賞にドライブで、
休日は家族で買い物をしたり日曜大工や子供と遊んだりという
極普通の成年男子。自称愛妻家。
時々スポーツイベントにも参加する程度に運動もたしなみ、
また時々二日酔いになるくらいにお酒も飲みます・・・。

明日は、以前より計画を立てていた大イベント!
「秘密の旅行」なのだ!「イエ~イ」
まあ~特に誰かに秘密にする必要は無い?のだけれど、
なんとなく、そういうオープンじゃない旅行もあるわけです・・・。
風呂上りに、テレビでの天気予報をチェック!
「うん!明日は晴れだ。ラッキ~。V」

磨きあげたお気に入りのビアグラスにライトビールを注ぐと
CMのように綺麗で細かい泡が立ち、
明日の旅はうまく行きそうな予感を感じさせた・・・。
窓を開けると空には星が瞬き、ワクワク気分全開~っ!
「早く明日にならないかなあ~~~」
おおお~っと!もうPM11:30・・・もう寝なくちゃね!
明日は早いのだ。ワクワクワク。

オヤスミナサイ・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

AM6:00バッチリ目が覚めた!
昨日吟味した服装で武装し?待ち合わせ場所に向う。
今日は計画に計画を重ねた一台イベントなのだ!
「ウッシシシシ・・」

「皆様、おはようございますっ!
今日はすばらしいお天気に恵まれて・・・
それでは2日間多いに楽しみましょう~!」

そうなのだ。今日は、会社の慰安旅行なので~す。
そして僕はこの旅行の「幹事」なのだっ!
慰安旅行でも仕事の出張でも、
特別な事と思えば楽しいし、家族以外の人と出かけたり、
デート?と考えれば気持ちが違うしね!
実際、会社の複数の女性(男性も多いが)とはいえ、
女房以外の女性達と出かける・・・という行為には、
間違いない・・・。
これをデートと言ってしまう自分もどうか?と思うが
それはそれで良いのだ!うん。誰にも迷惑かけないしね・・・。

さっそくバスに乗り込み、いざ出発。
目的地は海辺にある温泉&遊園地施設・・・
年輩者から若者まで誰にでも楽しめる総合レジャーランドです。
観光バス3台を連ねて走ると、
学生時代の修学旅行のようなワクワク感があって、浮かれちゃう!
ついついハイテンションになっちゃって・・・。

天気は最高!青い空に白い雲、高速道路を流れる景色の色も眩しい・・・。
みんな楽しそうだ!車内に持ち込んだビールやお酒もどんどん減って、
これから先、どうなっちゃうんだろう?というくらい笑い続けた。

「赤岩君、今日は良い場所を選んだね!さぞかし悩んだろう・・・
今回は童心に返ったつもりで思いっきり羽を伸ばさせてもらうよ。
今日は無礼講じゃ!ウォッホッホッホ・・・。」

同じバスに乗っている我社の社長である。
今日は会長が居ないからか、ずいぶん伸び伸びしている様子だ・・。

「ありがとうございます!社長に気に入っていただき嬉しいです。
さあ、一杯どうぞっ!」
そういって、また缶ビールをプシュっと開けてコップに注ぎたしたのでした・・・
(これで部長に昇格か??そんなわけない・・)

確かに旅行の場所を選ぶ時は、かなりのエネルギーを使ったのだ・・・。
もちろんどこの会社の誰でも、こういう時は大変なのだけれど、
幹事という大役を引き受けた以上、全力で取り組むのが僕の主義なのだ!
周りの同僚や上司、知人にまで、どこが良いかな??なんて相談して、
ようやく今回の場所に決定したのだが・・・

じつは、
この場所を決めた最大の理由は、
社内のマドンナである憧れのA子さんが、
「私、遊園地に行きたいな・・・」と言ったからなのでした。
何でも、遊園地に行ったことはあるのだが、
思いっきり遊んだ・・・と言う記憶が無いらしい。
ここはプレイボーイの?オイラです。おもわずピンと来たわけですね・・・。
「彼女の小さな夢を叶えてあげよう・・・」ってさ。

この彼女は僕の2つ年上で、バリバリのキャリアーウーマンタイプ。
美人モデルのように容姿が整い、誰もが憧れちゃうくらい眩しい人なのです・・・。
だから、正面からはなかなか見る事も出来ず、
「うっ・・・綺麗だな・・(赤面)」って感じで、
社内の男性陣からは憧れの的なのです。
でも、憧れようがどうしようが、
妻子持ちのオイラ達としては、どうするという訳ではなく、
また、A子さんにも立派なご主人様やかわいい子供も居るから、
目だけで恋をしているというよくある話です・・・。
それでも、憧れちゃうんだから、困ったもんです・・・(アタシも含めて・・・)

しかしまあ~そんな時!誰がどう決めてくれたのか?
うれしい事に今回この旅行の幹事を、
このマドンナA子さんと僕の二人でする事になり、
超ハッピーだったのだ!
この2ヶ月の間はとても楽しい毎日でした。(ああ~神様ありがとうございます)
周りの男どもからはヤキモチを妬かれ、羨ましがれたが、
「仕事だからね~役得よ!あはは・・」と言って
楽しくて嬉しい事をちょっと自慢してたオイラでした・・。

実際、時々会社の帰りに彼女と喫茶店で
旅行の計画を話し合ったりして、
ちょっとしたデートみたいで すごく楽しかったし
社員食堂で一緒にご飯食べていても、
誰にも何も疑われず楽しいお話が出来たのは、
幹事という役柄であったためでしょうか・・・
今回そんなことで、オイラ達は急接近。いつでも仲良く過していたのだった。
「ああ~こんな女性もステキだな~」な~んて、
そんな事を思ったりしたりもしてみたしね・・・。
(俺って恋多き男かな?)
またどうもオイラは、2人の共通点を探したがる性格で、
ちょっとした癖や、考え方が合うと
「俺たちって相性ピッタリじゃん!」な~んて、口にして、
どこかで彼女を口説いていたりしてたし、
個人的には、とにかく楽しい時間を過ごしてきたのだ・・・。
そう、いろいろと・・・いろいろと・・・。。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

PM12:30  目的地の温泉&遊園地施設到着!

さっそくフロントにて部屋割りを確認して、みんなにカギを渡し、
これからの予定を伝えたりするのでした・・・。
若い人達はプールや遊園地に、
年輩の人はとりあえずお風呂へ行ったりと、
おのおの小さなグループに分かれて楽しい時間を過ごしていました。
とりあえず、僕はホテルのロビーで1人で静かに珈琲タイム。
これからの日程の確認と会社に残っている社員達へのお土産の手配。
それに今夜の宴会場の設定と、その時に飲む上司の好みのお酒の予約・・・
さらに二次会になるスナックとカラオケバーとボーリング場。
それからコンパニオンさんに渡すチップの準備・・・ETC
そんな雑用も幹事の仕事です・・・。

PM2:40。ようやく仕事が終わり、
僕もゆっくりすることにした。
ホテルの中庭に大きな噴水があり
時々風に呷られて水しぶきが飛ぶ・・・
どうってこと無いその光景がとても眩しく
久しぶりにゆっくりとした時間が流れるのを感じ、
得意な空想と妄想の世界で、かなりメルヘンチックな事を想像し
一人楽しんでいた・・。

その時、僕の携帯電話が鳴った・・・。
(着メロ曲♪涙のカノン)

『今何してますか?』

A子さんからの電話だった・・・。
彼女も幹事であるから、本来ならば一緒に
先程の雑用をしなければならなかったのだが、
僕はあえて、彼女には頼まなかったのだ・・・。
せっかく、遊園地に来たのだから楽しんでもらいたいし、
彼女の希望した「遊園地で思いっきり遊ぶ」という行為を
純粋にしてほしかったからね。
それに、雑用なんて仕事はオイラだけで十分!
彼女にさせたら男が下がるぜ!(なんちゃって・・・)

しかし、A子さんは遊園地には行かず、
このホテルの横にあるにアウトレットモールで
ぶらぶらしながら、そこのカフェでお茶を飲んでいたらしいのだ・・・。
(つまんないの~~)
話を聞けば、彼女の友達や同僚は38歳です。
プールや遊園地に行って、キャーキャーするほど若くないし、
だからといって、昼間から温泉に入るのも・・・と言う事らしい。
ぜ~んぜん気にする事ではないと思うのだが?
(精神年齢が低いと普段から言われているオイラだからそう思うのかな・・・?)

そこで
「それではこれから、僕と一緒に遊園地に行きませんか?
二人で大騒ぎしましょう!」

僕はそう言って、彼女を誘った・・・。
電話の向こうで彼女は戸惑っていたが、
しつこく(無理やり?)誘うオイラに負けて
A子さんはOKしてくれました。

(カタチとしては夢に描いたような、二人のデートが始まるのだった・・・。)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

遊園地の北ゲートで僕らは待ち合わせをした・・。
「お待たせ~!さあ~どこから行こうか?」
彼女はパンフレットを見ながら、
『う~ん、ここも行きたいし、あそこも行きたいし・・・』と悩んでいた。
普段の彼女は、バリバリの仕事人間。
テキパキと指示を出し、効率の良い仕事をする姿しか見ていなかったので、
遊園地の乗り物に悩む彼女を見ていたら、とても親近感を感じる僕でした・・。
結局、悩んでいても結論が出ず、
とりあえず、近くに在るものから乗っていく事にした僕らでした。

よっしゃあ~!!「時間の許す限り行きましょう!」
そう言って、僕は彼女の手をとって走りました。
ほんの一瞬だったが、手を握った瞬間、彼女がビクッとするのを感じた・・・。
もちろん僕だって、それなりに勇気が必要だったし、
昨日までこの旅行の事で極普通に話はしていたんだけれど
手を触れたのは始めてなのだ・・・(カァ~赤面)

僕らは人ごみを掻き分け、
ジェットコースター、観覧車、ゴーカート、メリーゴーランド、コーヒーカップ・・・etc
途中、大きなアイスクリームも食べたっけ・・。
たくさんお話もしました。
会社のこと、友人のこと、家族のこと、昔のこと、失敗したこと・・・
A子さんという人が決して雲の上の人でない事を確認しながら
僕らは楽しい時間を過ごしました
手をつないだりしている事も、極普通に感じてきた頃、
僕の♪携帯電話♪が鳴った・・・。

「・・・・・・・解りました。すぐ行きます。」

そろそろ宴会の準備に行かなくちゃ・・・。
とても短いデートだったけれど、
すごく楽しい一時でした。
彼女も楽しい時間を過せたと思います。
僕らはゲートを出てホテルに向かいました。
横に居る彼女の目が、なんとなく淋しそうに見えたのは、
気のせいかな・・・?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

PM7:00
大宴会が始まった。
100名以上の社員をまとめるのは大変です。
司会&雑用係りの仕事がまた始まりました。
社長の挨拶、乾杯、宴会芸の順番やビール運び、
座る間もなく、セコセコと働く僕でした・・・。
しかし、あまりにも忙し過ぎて、事がうまく運ばず、
自分にイライラしていた時、
「私も手伝いましょうか・・」とA子さんの声が・・・。
本来ならば、彼女には手伝ってもらうつもりも無く、
この場もゆっくり友人達と楽しんでもらおうと考えていたのだが、
「おっお願いします!」とついつい言ってしまったのだ・・・。
とりあえず、彼女には飲み物を配る仕事をしてもらいました。
空いたビール瓶を下げて来て、新しいビールを持って行って、
時々上司達にお酌して、また空いた瓶を・・・。
飲んで騒いで、ステージの宴会芸もどんどん続き、
社長の民謡と田中部長の腹踊り、
山崎係長の手品、若い女の子達のジャズダンス・・・
連続90分間の出し物は異様な雰囲気の中、また異常な盛り上がりも見せた・・・。

PM9:20・・・ようやく宴会終了。
後は、各小グループに分かれて別々の二次会へ・・・。
僕らはホテルの人と一緒に後片付けをして、
全てが終わったのがPM10:00
何だか、大きな仕事をいた後のような充実感と言うか、
達成感があって、気分は満足満足!(Vサイン!)
僕と彼女はヘトヘトになって、とりあえずロビーのソファーに座った。
これでとりあえず、僕らの今日の任務は終了!
後は個人的に楽しむだけだ・・・。

同僚や友人たちは、カラオケスナックに行ったり、
温泉に入ったり、プールに行ったり、
深夜まで営業している遊園地に行ったりして、
各々に楽しんでいるようだ。

「さてと、これからは自由に楽しみますかっ!」
と僕は口に出して立ち上がった・・・。

しかし、目の前にいるA子さんは、何処にも行こうとせず、
目を伏せて座ったままだ・・・。
疲れたのかな?

「友達と一緒に楽しまなくて良いのかい?せっかく旅行に来たんだからさあ~」
と彼女に尋ねてみた。
すると、
黙ったまま、微妙な笑みで 顔を横に2回ほど振り、小さくため息をついた・・・。

『?????・・・。』(どうしちゃったんだろう、かなり疲れているのかな?)

さっきまでの、遊園地での楽しそうにしていた彼女とは、まったく別人のように
元気が無く、暗い感じがしていた・・。
(こういう時、気の利いたセリフの ひとつでも言えればカッコいいんだけど・・・。)

とりあえずロビー脇にある売店にて、栄養ドリンク「ロボナミンXYZ」を2本買い、
1本を彼女に手渡した。

そして、
「疲れたときは、これが一番!
腰に手をあてて、斜め30度を見上げて、グイっと!」
僕は喋りながら、また慌てて飲んだため、噎せ返ってしまい、
「ゲホゲホ・・・」

それを見て、彼女はようやく笑ってくれた。
「大丈夫?! そういってハンカチを渡してくれた・・・

(ティッシュじゃないのが嬉しいよな!ハンカチだよハンカチ!
しかも いいにおい!)

『よ~し、私も飲んでみよう~っと。腰に手をあてて、こうやって、ぐいっと・・・』
・・・@#%&#?¥!・・・。
彼女もコンコンコンっと噎せててしまった。

なんだか、可笑しかった。
小さいことだけど、共通の出来事に、ちょっと嬉しい僕でした・・。
一緒に居る事がすごくいい気持ちで、
もうちょっと同じ時間を過ごしたいと思った僕は

「これからどうしますか?何か予定でも入っていますか?」

と彼女に尋ねてみると、

『ううん。何もないわよ・・・。』

「だったら・・・縁日に行きませんか!」

『縁日?』

「遊園地の中の{アヒル通り}が縁日みたいになってるんですよ!
ほら、あそこに見えるでしょ!」
そういって、窓際を指差した。

『いいけど・・・』

「だったら、すぐに、行きましょう~!」
僕はさりげなく(本当か?)彼女の手を取り、ぐいっと引っ張った。

さすがは国内でも絶賛される総合レジャー施設だけあって、
遊園地もナイター営業だ!
それに夜の遊園地はイルミネーションがなかなか綺麗・・。
メリーゴーランドやジェットコースターもキラキラしている。
ゴーカートもUFOが飛んでるみたいだ!
(お化け屋敷は・・・。薄暗くて本物が出てきそうで気持ち悪そうだな。)

縁日会場で、ボンボン釣りや金魚すくい、射的や輪投げを楽しんだ。
彼女と僕はキャーキャー言ってゲラゲラ笑って、
とても楽しい時間を過ごしました。
ライトアップされたメリーゴーランドにも乗っちゃったし・・。
まるで王子様とお姫様のように・・・大きな白い馬に、それも二人きりで。
(えへへ・・)。
小さな夢の中の様な世界ではあったが
温かいものを感じていた僕でした・・・。
そして、A子さんが、僕の彼女ではないという事の悔しさも、
同時に感じていたのでした・・。
彼女は、どう思ってるんだろう・・・?ひょっとして!?
イケナイ、イケナイ!また勝手に妄想してしまった。バカな僕。

ふと、そこに泣いている子供を発見・・。
どうもパパママと迷子になったらしい。
僕らは迷子センターまでこの子を連れて行くことにした・・。

彼女のつなぐ手は僕からこの子供に変わってしまい、
ちょっと、悔しい・・・(ああ~俺って心が小せえ~~)
でも、二人の歩く後姿を見て、
胸がキュンと温かな気持ちになりました・・。

迷子センターに行くと、この子の両親が居た・・。
何はともあれ、無事にパパママのもとに戻れて良かった良かった。
これも何かの縁・・・輪投げの景品でもらった”クマのぬいぐるみバック”を
子供にプレゼントし僕らはその場をあとにした・・・。

振り返ると、そのカバンを嬉しそうに背負った子供が
手を振っていた・・・。
A子さんはその子供に、
『まったね~!』と大きな声で応え

『う~ん・・当然の事とはいえ、良い事をした気分よね!』

彼女はポケットから 指サイズの小さなマスコットを取り出し、
『これを、私の勇気のしるしにしよう!』と言って
ポシェットに付けた・・。

それは、さっき二人で射的場にて獲ったものだった。

僕は胸が苦しくなるのを感じた。

気が付いたら、もうシンデレラタイム。
ナイター営業も終了する時間・・・。
僕らはホテルに戻ることにした。
今日の楽しかった事などをお喋りしながらホテルに向っていた・・。

その時、
”♪・・・・・・・”
彼女の携帯電話が鳴った・・。
そして電話の相手をチラッと確認した彼女は
「先に行ってて・・」と言い、その場から逃げるように暗闇に消えていった・・。
不思議に思った僕だったが、
深く考えないようにしようと
心の中で「日曜日よりの使者」を唄った・・。
「シャララ~シャラララ~♪」byハイローズ

ホテルに戻り、僕は1人大浴場に行く事にした・・。
せっかく温泉に来た訳だから、
お風呂も楽しまないとね!
しかも、ここのお風呂は、スパ施設になっているから
遊園地気分でワイワイ楽しめるのだ!
まずは大きな「千人風呂」で体を伸ばし、リラックス。
洗い場では体をスポンジに石鹸をつけ泡だらけにしてブクブクブク・・・。
汚れも(臭いも?)スッキリこん!
深夜とはいえ、さすがに巨大レジャーランドの大浴場。
まだまだ多くのお客様で賑わっていた。
ワイン風呂、岩風呂、サウナ、酒風呂、ハーブ湯、
深底風呂、滝風呂、清流風呂、洞窟風呂・・・・ETC
時間が足りない~~。
いい汗を流し、リフレッシュした僕は、ルンルン気分で風呂から出た。
部屋にもどり、一息ついていると、
テーブルの上にメモがある事に気が付いた。
「地下のスナック竜宮で飲んでるから、急いで来い!待ってるぞ。」
同僚からの伝言だった。
「おいおい・・・今、もう1時だぜ・・・」と思ったが
このまま1人で寝るのもつまらないので、僕もスナックに行く事にした・・・。

廊下でエレベーターを待っていると、我社の専務「柴田さん」がやって来た。
聞けば、いままで、部屋で仕事をしていたのだ。
来週予定されている海外での事業計画書を製作していたらしく、
ようやくプライベートタイムになったそうなのだ。
そこで専務は最上階にある高級ショットバーに行くらしい・・。
(俺はカラオケスナック・・かっこ悪いな)
この柴田さんは43歳という若さで専務職に着任。
海外事業部にて大活躍し、その経験から、
外資系大手企業とも連携をとり、
数年で我社を一流企業にした敏腕専務なのだ。

柴田専務は以前の会社で
ニューヨーク支局、サウジアラビア支局、韓国支局を経て、日本に戻った。
その直後に我社の会長である「ゴッドファーザー」に引き抜きされ、
この3年間で専務にまでなった。
僕らの知らない裏で
海外の企業の買収も考えているといううわさも・・・
(人間が違いすぎます。)
しかも独身!
容姿は完璧。車はポルシェ。趣味はテニスとヨット・・・
やっぱりすごいです。
会社の女性は、みんなこの柴田専務に恋をしてしまうのです・・。

そんなすごい人なんですが
なぜか、こんな僕のことを、何かと面倒見てくれるのだ・・・。
先日は海外出張にも同行したし、
重要会議であるにもかかわらず、
僕をアシスタントにつけたり、
段取りの仕方や、交渉の仕方も教えてくれたり
休日も静岡の別荘の招待され、ヨットで釣りをしたり
ポルシェも貸してくれるし
時々、お酒もご馳走してくれるし・・・・。
柴田さんはお酒が入るといろんな話をしてくれるのだ。
それで最後は必ず
”君はもっと上に来るべき人材だ!”
な~んて、うれしい事をいってくれたりします・・・。
そんな、兄貴的存在の柴田専務なのだ。

「やあ!赤岩君…どうだ。一緒に飲まないか?今日は連れが居るけれど・・」

『あっ、せっかくですが・・・、同僚達が地下で待っていますので・・・』

「そうか、残念だな。ではまた一緒に語ろうか。」

そういって別々のエレベーターに乗り込み、その場を後にした。

地下のスナック竜宮に行くと、案の定、みんな大騒ぎをしていた。

「おお~!赤岩。遅いぞお!よし、みんなでもう一度乾杯だ!
カンパ~~イ!」

ビールグラス片手に、ゲラゲラの大騒ぎが またはじまった。
職場では大人しい部下の女の子も、楽しそうにカラオケを歌っていたり、
普段話が出来ない者も、こういう場があることで仲良くなれるし、
旅行って良いよなあ~
そんなみんなの笑顔を見て、嬉しい僕でした。
カウンターで1人、おつまみの野菜スティックを齧っていると、
「おいおい!赤岩~。今日は本当にご苦労~!」
そう言って同僚が近寄り、ビールを注いでくれた・・・。

「しかしよ~マドンナA子さんと一緒に居られたお前は
実に羨ましいぞ!ちっきしょ~」

そうかな?そうだよね!確かに、こんな事でもなけりゃ、
絶対知り合いにはなれないもんね。

でも、気になることがあったのだ・・・。
もちろんA子さんの事だ。
さっきも携帯電話を見て、コソコソしてたし・・。
実は旅行の打ち合わせをしていても
時々ああいう事が在ったし・・・。
誰にも知られたくない何かが、彼女にはあるのだ。
最初は、不思議というか、おもしろ半分で捉えていたが
A子さんという女性を知るにつれて
この2ケ月間で
彼女の知らなくてもいい事まで、見えてしまったのだ・・。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以前彼女は別の会社に勤めていた。
そしてその社内に真剣に愛した男性が居たのだ・・。
もちろん男性もA子さんの事を愛していた。
お互いに激しく想い寄せ合う仲になり、
表面上の軽い言葉だけでは表せない、深い間柄になった・・。
しかし、その男性は仕事の関係で、外国支局に転勤になった・・・。
「付いて来て欲しい」とその男性は願ったが
その頃まだ、若かった彼女は、外国行きを拒み、
そのまま、二人の関係も終止符を打ったように見えた。
しかし、その男性のA子さんへの思いは変わらず、
彼女の事を一時も忘れずに居たが、
ある時、彼女が結婚する・・・と聞き、
男性は、彼女の幸せを願い
それまでの想いと彼女の思い出を捨てたのだった・・・。

それから数年後、A子さんは新たな会社で仕事を始めた。
以前と違うのは
現在は家族を持っているということだけだ。
しかし、まったく生活感を感じさせない美しい
《キャリアーウーマン》の彼女に
誰もが憧れと尊敬の眼差しを送っている・・・

そして、
日増しに美しくなっていくA子さんの秘密・・。
それは、ご主人以外の”男性の影”があったのだ。

普段はハキハキとしている彼女が、
時々コソコソしている時は、その男が絡んでいるのだ・・。
今夜の遊園地での携帯電話も、そいつが相手に間違いない・・・。

実は、その男のことを僕は良く知っている・・・。
ズバリ言って「柴田専務」なのだ・・・。
そしてこの柴田さんこそが、
以前A子さんが、真剣に想いを寄せた人であるのだ。

世の中狭い・・というけれど
時間が流れても、違う地の・・それも違う会社で
偶然に出会った二人・・・。
これは運命?って、感じても不思議じゃない。うん。

そういう2人です・・・日々顔をあわせている為か、
お互い昔の想いがよみがえってしまい
再びHOLE・IN・LOVE。
時々隠密の出会いをしている仲なのだ・・・。
世間ではこれを「不倫」と言って
大騒ぎしたり、また時にはドラマチックに言ったりもするのだけれど
あまりにも身近で起こった出来事だけに、
僕は、複雑な気持ちだ。
(それも、憧れのA子さんと・・・チクショー)

実はさっき
柴田専務が最上階のバーに行ったのも、
A子さんと会う為だったのだ。
偶然を装い「会う手はず」だった事は
僕にはお見通しだったさっ!・・・下手な芝居しやがって!
柴田専務は完全犯罪が出来ないタイプの人だな・・・
(俺もそうだけど・・・)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『赤岩~お前の好きなギネスもらってきたぞ!』

モンモン考えている僕に、同僚が寄って来た。

『な~に湿気た顔しちゃってるのお~?アハハハ~~
このビールの泡立ち、キレイだなあ~~アハハ~~
きれいって言えばさあ~A子さんきれいだよなあ~~
いいよなあ~お前。アハハハ~~・・・。
そうだあ!赤岩~いつもの歌ってくれよお~~!』

そうなのだ!
A子さんの事なんて・・。そんなことは、どうでもいい・・・。
今は仲間と一緒に、楽しむのだ!!うん。

「赤岩哲司~、歌を唄いま~~す!!
ナンバー#48769806お願いします!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

AM2:00ようやく部屋に戻った僕は、ベットに入り眠りに付こうとしていた。
同じ部屋の同僚はもうすでに、夢の中だ・・・。
あ~~明日は家族にもお土産を買って行かなくちゃ行けないしなあ~
子供にはお饅頭っていう訳にはいかないから、やっぱり玩具かな??
温泉&レジャー施設の雰囲気のある玩具・・・そんなの無いよな・・。
そうだ!ペットボトルに温泉を汲んでいこうかな・・・
それを家のお風呂に入れて気分だけでも・・・
それなら、入浴剤のほうが良いかな・・。
などと実にどうでもいいような事を、真剣に考えてしまうのであった。
さらに、今日一日在った楽しい出来事を思い出して、
ニヤついたり、ため息をついたり、
1人いろいろな妄想で?わくわくしていた・・。
そうこうしているうちに、
自然にまぶたがふさがり、ウトウトし始めようとしたその時、
僕の携帯電話が鳴った。

「・・・・・・・・。」

A子さんからだった・・。
僕は慌てて着替え、彼女の元に向った・・。
彼女の電話の声は、僅かに震えていた・・・それが
涙声に聞こえたのは、気のせいだろうか・・・・?。
だからと言って、今僕が彼女に会って、何が出来る訳ではないけれど、
そんな僕でも、彼女が頼りにしてくれる以上、それに応えたい・・・

いや
そんなことじゃない・・・
じっとしては居られない理由は
僕の方が彼女に会いたかったからなのだ・・。

そう、彼女に対して何もできない事なんか、解っている。
でも、でも、でも
心と体の一部の部品でもいい・・・
彼女の何かになれるなら・・・と、
僕はそれを望んでいた。

α館とβ館をつなぐ渡り廊下に彼女は待っていた。
海が一望できるこの展望廊下は、昼間は広く明るく、賑やかなのだが
夜のせいか、今はなぜか、やけに長く淋しく冷たい
「ただの通路」にしか感じなかった。

白いブラウスと黄色い長いスカートを身にまとった彼女が
廊下の隅に見えた。「A子さんだ・・・」
近づく僕の気配を感じた彼女は、何か慌てたように(気のせいか?)
手を後ろに組み、首を少し傾けてこちらを見た。
僕は近づき

『ど、どうしたの?』と小声で彼女に声をかけた。

「うん。別に、どうしてるかなって思って・・・迷惑だったかな・・・
ごめんね。呼び出しちゃって・・・」

『どうしてるかな?って、全然迷惑じゃないけど、何かあったんですか?』

僕がそう尋ねたが、
彼女は黙ったまま、窓の外を見ていた・・・・・・。

僕は何をして良いのか、また何を話したら良いのか、まったく解らなかった。
しばらく沈黙の時間が流れた。やけに月が眩しい時間だった。

そう感じたのは
涙を流している彼女を見てしまったからだろうか・・・。

窓から眺める景色は変わらず月が眩しい・・・。

突然、

「夜の海って、綺麗だよね・・・キラキラしていて・・・」

黙り込んでいた彼女がポツリ言った。
そういう彼女の目は、まだ涙が溢れていた・・。

『・・・・・そう、だね。』
僕はそう言って、長い大きな指で彼女の頬の涙を拭った・・・。

彼女は、ちょっとためらいながら、
「ありがとう・・・・・赤岩君はいつも優しいね」

『そうですか・・・。?』

「ねえ、私って、最低だよね・・・」

『えっ?何が、どう最低なんですか?』

「知ってるくせに。いけずな人ね・・・」

『柴田さんの事ですか?』

「ほら、知ってるじゃない・・・」

『・・・・・そうですね。あまり褒められる話じゃないですね・・』

「そう・・・だよね・・・」

『今も遇っていたんでしょ!?楽しかったですか?』

「そう、でも無いかな・・・」

『まあ~僕には関係ない話です。もちろん誰にも言いませんし。』

「言ってもいいよ・・・。これで終わりにしたから・・・」

『はあ~????終わりですか??』

「そう、終わり、全てが今日で終わったの・・・」

『・・・・・・・・・。』

「柴田さん、結婚されるんだって・・・」

『そう・・・そうですか・・・それで、終わりにするんですか?』

「うん。終わり・・・」

『・・・結婚されるなら、仕方がないですよね・・・
いいタイミングと言えば、そうとも言えるかもしれませんね・・』

「・・・”お互い真実の愛に生きよう”って言ったのにウソだったの・・・」

『えっ?真実の愛ですか・・?』

「以前、彼と約束したの・・・
お互いに、真実の愛を貫いて生きようって・・・」

『真実の愛ですか・・・?ステキですね。』

「再びめぐり合えたのに・・・
今度こそ正面からぶつかって行かれると思ったのに・・・」

『でも、結婚してしまうんじゃ仕方がないですね・・・』

「そっ。明日から私はまた、あの時と同じように愛を捨てるの・・・。
あ~スッキリしたっ!あはは」

『・・・・・・!!(怒&悲)』

「何?怖い顔してるの・・?」

『そういうの、キライです!不倫している事がどうこうじゃなくて、
愛を捨てたとか言って、下らない理由をつけるような事が、すごく嫌ですね!』

「あなたに、何が解って?」

『そりゃ、本人ではないですから深い所は解りませんが
そんな話いっぱいあるはずです・・。
初恋の人と結婚できない・・なんて、極普通じゃないですか。
それに、A子さんだって、結婚してるじゃないですか・・。
柴田さんだって、A子さんが結婚されると聞いた時は、
かなり悔しかったと思いますよ。

「それ、どういうことよ」

『A子さんの事を、誰よりも良く知っていた柴田さんですよ・・・
愛に生きようって約束したのに、
”別の男性と結婚する”と聞かされた・・・。
でもそれが
A子さんが新たに見つけた真実の愛ならば
ただの悲しみで終わったでしょうけれど、
それが、彼の近くに居る事が出来ず、
《一人で居る淋しさから逃げる為の結婚》だと知った時、
柴田さんの心は
悲しさと悔しさで辛かったとおもいますよ・・・。』

「・・・・・。」

『自分が一番愛する女性に、
一番やってほしくなかった、”心にウソをつく事”・・・。
お互いに、”真実の愛に生きよう”って、誓ったのに、
”愛を捨てて生きる”なんて・・・
そこまで追い込んでしまった男としての失態に、
さぞ悔しかったでしょう・・・』

「だったら、柴田さんは なぜ私にそれを言ってくれなかったかしら・・?
今まで一緒に居て、いちども話してくれなかったわ・・
今頃そんなこと聞いたって・・・」

『それが言えなかったから、今に居たっているんでしょう~?
あなたを・・A子さんだけを外国の地に迎えるつもりで、
柴田さんは1人で頑張っていたんだ・・。
でも、その国の治安だとか、安心な生活だとか考えていると、不安だったから
いつまでもあなたを呼びつける事が出来なかったんですよ・・・』

それに・・・あなた達以外の他だって、家族を持つ誰もが、きっと、
同じように誰かに恋をしてしまう事もあるでしょう~
お互い、後ろ髪をひかれながらも・・・それでも
その人を求めてしまう事はあると思います。
それは、それでしょう・・・。

不倫とはいえ、
そんな、ステキな時間を、
一番愛している人と一緒に居られたのに・・・
ふたたびめぐり遇って、以前の関係をとりもどしたのに・・。
お互い気持ちをさらけ出して、話し合えたはずなのに・・・
上手くいったら、本当に”真実の愛を貫く”事が出来たかも知れないのに・・・
あなたは柴田さんの事を、何一つ理解出来ていなかったんですね・・・』

「そんな、都合のいい話、信じない・・それに何を根拠にそういうこと言うの??」

『俺は同じ男ですから、柴田さんの普段の行動を見ていれば、
それくらいの事 解ります。』

「はあ~?一緒に居た私には解らないわよ、そんなこと・・・」

『そこですよ・・・一番理解して欲しい人に、
理解してもらえなかった柴田さんは、かわいそうだなあ~』

「・・・・・・。」

『だから、結婚して、こういう関係を終わりにしようって言ったんじゃないですか?』

「・・・・・・。」

『本当に愛している、A子さんを大切に思えば
今の生活を・・・そう、結婚しているご主人や子供のこと、
それからこの先の事も
柴田さんは大切に考えているんですよ・・・
A子さんの持っているものを全てを
愛してるんですよ』

「・・・そんな事、考えてほしいなんて思ってないわ・・」

『A子さん・・・少しは素直に・・・柴田さんを正面から見たらどうですか・・・?』

「彼が、本当に、そう思ってくれてたとしたら・・・私って 馬鹿みたいね・・・」

『柴田さんの行動に・・・出した結論に、
A子さんのように自分の感情に取って付けた様な、
悲劇の主人公を気取った理由をつけるのは、どうですかね・・。』

「はっきり、言うわね・・でも、私にはそうするしかないのよ。」

『僕自身、モテる男ではないので、いつでもフラれる立場でしたが、
どんな時も”愛を捨てる”などとは考えませんでした・・・』

「それはあなたが真剣に恋をした事が無いからよ!
本当の悲しみを知らないからなのよ・・」

『ハイハイ、なんとでも言って下さい・・
かっこ悪くて、不細工で 要領も悪く 幼稚で単純で、
女性の気持ちなんて全く解らないバカな俺ですが
相手に・・たかが自分の気持ちが受け入られなかっただけの話であって
”好きなんだ!”という気持ちは、誰にも邪魔されてませんから・・・。
決して後ろめたい事はないです。
それと、
本当の悲しみを知らないって言いましたけど(怒)
本当だろうが、ウソだろうが 大きかろうが、小さかろうが
悲しいものは悲しいのですよ。その悲しさは ドンと受け入れますっ!』

「ふっ・・・・。それが力に変わるの?そして今のあなたがあるっていうわけ?」

『力???馬鹿なこと言わないで下さい。そんなこと、
”過去に積み重ねた大切な思い出”を借りるまでもありません。』

「それじゃ、何をどうしてたら、良いって言う訳?」

『・・・・そうですね。全て認めて、笑い飛ばしましょう~!・・・』

感情だけの下らない会話が続いたが
答えも出ない話である事は彼女自身解っているはず・・・。
なのだが、誰かに話を聞いて欲しかったんだろう・・。
結論から言って、この2人が別れるのは正しい事なのだ。
今ならば、当人達以外は誰も傷つけずに済むのだから・・・。

しばらく沈黙が続いた・・。

「ごめんね。私 赤岩君と居ると、安心できるの・・・。
ちょっと子供みたいな赤岩君だけど、
何でも一生懸命に、楽しそうにやっている姿を見ていて、少し憧れていたんだ・・・。
きっと、赤岩君なら、さっきみたいな事を言ってくれるんじゃないかと思って、
呼び出しちゃったの・・・。
弟みたいだけど、頼りになるって言うか、
ムキになって話すから、かわいいって言うか・・。」

『・・・・・・・。』(あ~~ぁ 何を言い出すかと思えば・・・)

「柴田さんの事は、もう1年以上前から、終わりにしようって思っていたの・・・。
でも、あの頃の新鮮な気持ちが忘れられなくて・・・。
でも、時間が流れすぎたのかな・・・?お互いに思いが変わっちゃったみたい・・・。
結局今日まで、ズルズル来ちゃったんだ・・・。
何か、理由でもつけなくちゃ、終止符が打てないのよね・・・。
さっき、赤岩君が言ってくれた事、ガツンと来ちゃったよ・・・。
そうなんだよね。彼の事を理解しようなんて考えなかったわ。
私には主人と子供が居る・・・だから、
柴田さんとはどこかでガードラインを引いてたし、
でも、あの頃の新鮮さも欲しくって・・・
そんな事も、柴田さんには、見透かされてたのね・・。」

『一般論で言えば、
ご主人や奥さん以外の人を好きになって、
不倫の関係になる人のほとんどの人が、
新鮮な気持ちを求めてるんですよ・・・
誰もがね・・・』

やっぱりA子さんはステキな人です。
そういう弱い一面もある事が解って、ちょっぴり嬉しかった僕でした。

僕は・・少しは、彼女の役に立てたのかな???
でもA子さんに大きく嫌われたかもしれないけれど
彼女の何かになれたはずだ・・・

もちろん、これ以上何も言うつもりも無く
僕にできることは、お話を聞いてあげる事、
そして、一緒に居てあげる事だけなのだ・・・。
(と言いつつ、けっこう、きつく、たくさん言ってしまったが・・・)

時計の針は、もうAM3時をまわっていた・・・。
もう少しで、東の空が明るくなる時間だ。

僕は、小刻みに震える彼女の手をとり、
非常階段から外に出た・・。
岩場に打ち付ける大きな波音が、耳に飛び込んできた。

彼女の心には
僕なんか映ってはいない・・・おそらくこの先も・・・
そんな事を考えると
せつなさだけが目に沁みるのでした・・・

突然
”ぎゅっ”と力強く握り返してきた彼女・・・?

『ん?どうしたの???』

「離さないで・・・」

彼女は小さくつぶやいた。

ずっと手を握ったまま、ゆっくり海沿いを歩いた僕たちでした。

遠い地平線の向こうから、ステキな朝日が昇ってきそうな気配が
今までの重い気分をさわやかにした・・。

「ところで・・・さっきの言葉・・・赤岩君も新鮮な気持ちを求めて、
最近 誰かに恋をしたの?」

何を言い出すかと思ったら・・・
(落ち込むのも早いが、立ち直りはもっと早いA子さんだなあ~・・・感心、感心)

『そ、そりゃ、恋してますよ・・・いいじゃないですか!?』

「ふ~ん・・・赤岩君も、そういうことあるの?したの?」

『そういうことって、不倫ですか?」

「そうそうそういうこと・・」

『いえいえ、とんでもない!
いえ・・やっぱり・・してますかね・・妄想だけですけど・・・』

「どんな人?きれい??年齢は???」

『うう~~~・・・』

しつこく聞いてくる彼女でした・・・。

僕の気持ちは「A子さんに決まってるじゃないか!」と
大きく叫びたかったのですが・・・やっぱり言えない僕でした・・・。
そりゃそうだ!
だって、さっきまであんな話をしていたんですよ・・
正義感ぶって、カッコいいセリフを言っておきながら
どうして、いまここで言えますか???
それにそれに、
そんな事、彼女に言って、何がどうなるというの???
絶対、言えないよ!
ええい、こうなったら、適当な事 言ってやるう~~。

『じ、実は受付やってるS子さんです・・・』

「・・・な~んだ。てっきりアタシだと思ったのになあ~・・・」

そう言われて、ドキリとしてしまう僕でした・・。(ヤバイ、焦・・・)

『ち・が・う・の~?』

下を向く僕の顔を覗き込むようにして、『クスっ』と笑った・・

「う~・・・・・・。」
何も言えない僕でした・・。(A子さんの意地悪!うう・・)

『今日は、本当にありがとう~』

そう彼女は言って、モジモジしている僕のホッペにキスをしてくれた・・・。
(エヘへへ・・・赤面)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『おはようございます!
皆様、昨夜はゆっくりお休みになられたでしょうか??
お話に聞くと、徹夜で飲んだり騒いだりしていた人も居られるようで・・・』

PM8時 朝食の時間に僕は挨拶をした。
旅行2日目のスタートだ!
一睡もしていない僕は、目にクマが出来ていた・・。
寝不足から、ちょこっと体が振るえ、気だるさが残っていた。

見渡すとみんなが、なにやら、ひそひそ話をしていた。
同僚の話を聞くと、夜中に誰かと誰かが、
コッソリ逢引(デート)していたというのだ・・・。
えっ!?マジかよ!(と言いつつ、焦ってしまう僕でした)
ヤバイな、渡り廊下での出来事を誰かに見られたかな??
まてよ?夜の縁日のことか??ううん。これは恥ずかしい事ではないし、
同僚達も縁日にて一緒に極普通に見ていたし、
やっぱり、深夜の出来事か???

思わず、遠目でA子さんを見てしまう僕でした。
でも、良く考えてみると、
もし、僕らが見られていたとしたら、
この事をはっきり同僚が自分に伝えてくれるはずはないな・・・。

と、なると、う~ん・・・
はっ!?柴田専務とA子さんの事がばれたのか???
妙な緊張感が僕の中を走った・・・。
柴田さんを目で探したが、この会場には居なかった・・。
人っていうのは、
ここに居ない人のことになると
ガンガン言う習性があるものだ・・。
やはり、あの2人の事か・・・。

A子さんがかわいそうだ・・。何とかしなくちゃ・・。

頭の中でいろいろな事を考えては見たが、
名案はまったく浮かばず、
モンモンとしていた。

熱々だったお味噌汁が冷たくなった頃、
突然、
「赤岩!社長がどこにも居ないぞ!」と柴田専務が走りこんできた・・・。
えっ???社長が???

そういえば、居ないな。っていうか、社長だから
朝はゆっくりしているもの・・と思い込んでいたから、
不思議に思っていなかったけど、
居ないのか・・・?どこに行ったんだろう???

僕は
「お風呂じゃないですか??」となにげに言って見たが
早朝からホテルの方も一緒に探したのだが、
どうも居ないらしいのだ。
話を聞けば、朝6時30分に社長の部屋に来るように
柴田専務は指示を受けていたらしいのだが、
その時は、もうすでに居なかったらしい・・・。
ベッドの寝具も、まったく使用した様子もなく
昨夜から、部屋に戻っていないらしいのだ・・。
携帯電話も、部屋に置きっぱなしで、
どうも、これは大きな事件に巻き込まれたかもしれないな・・・。
全員で探すのは大事になるので
とりあえず、社員数名で館内を手分けして探そうという事になった。

みんな慌しく、部屋を出て行った・・・。

僕はその場に残りホテルの人と相談をしていた。
「最悪の最悪は、警察に・・・」と

そして今日から親友になったA子さんと一緒に
社長を探しに行こうと思った矢先、
A子さんの同じ部署の女の子が申し訳なさそうに来た・・・

「あの・・・実は昨日、深夜0時近くに、
社長に良く似た人を遊園地で見かけたんですけど・・・」

”えっ??????。”

「それで・・・実は友人の伊東美咲さんも一緒に居たんですけど・・・
夜も戻ってこなかったんですよ・・・」

”えっ??????。”

「社長と美咲は、つまり、その・・・仲良し・・なんで、ひょっとしたら今も一緒かも・・・」

”えっ??????。”

「とっ とりあえずの彼女の携帯電話に連絡してみましょうよ・・。」

「ピ ポ プ ぺ プ ピ パ ・ ・ ・ ・」

『電波が届かない場所にいるか、電源が入っていない為、かかりません・・』

「くそっ! 仕方がないな・・・とにかく手分けして探そう!」
あっ!、この事は俺たちだけの内緒だからなっ!
そう言って、その女の子と僕とA子さん 3人だけの
心の内に秘めておく事にした・・・。
それが、大人ってモンさ!(ねえ~?!)

しかし、なんだよ・・・社長・・。
なかなかやってくれるじゃないの!
会社の娘に手を出しちゃってさ~。
っていうか、美咲も美咲で、あんな年寄りのどこが良いのかね??
まあ~そんなことはどうでもいいが・・・
どこを探せば良いんだ??

その時、A子さんが
「遊園地・・・遊園地じゃない?ひょっとしてさ・・・
実は・・・、私も見ちゃったのよ・・・。
夕べ、あの時・・・私に電話がかかってきてさ、
赤岩君が1人でホテルに帰っちゃった時・・・。」

『ああ~君がコソコソしてた時ね!』

「もう~そういうこと言わないで・・。それでね、その時、
お化け屋敷の近くにあの二人を見たのよね・・」

『そうなの??と、とにかくそこに行ってみよう。』

僕らは急いで遊園地のお化け屋敷を目指した。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まだ、遊園地の開園時間ではないので
従業員の方もほとんど居なかった。

『お化け屋敷の近く?・・・近くって言ったって、どこを探せばいいんだ・・?
この近くにあるもの・・か・・・?』

「WCくらいしか無いわよ・・。他には、清掃用具用の倉庫と・・・
旧い焼却場・・・だけね」

『えっ!?そうか!それだ!!焼却場だ!
踊る大走査線という映画では、この中に
縛られたワクさんが居たはずだ!赤い煙幕を煙突から・・・
待てよ・・・?
清掃用具入れのような場所にも、縛られていた警視庁官が居たし・・・
どっちだ??」

「ホントに?!あなた映画の見過ぎじゃないの??」

『でも、可能性は在りうるぞ!』

僕らはドキドキしながら、
まず、清掃用具倉庫に近づいてみた・・。

ドアには、鍵はかかっていなかった。
恐る恐る開けてみる「ゴクリ・・」
中を見渡したが、誰も居なかった。

『居ないとなると・・そうか、やはり焼却場だな・・。』(思い込む赤岩)

開けてみると、遊園地のゴミ袋が山になって、置いてあった・・・。

「キャ~!」
彼女が悲鳴を上げた・・・
なんとそこには、裸の二人が倒れていたのだ。
(あああああ~~~~どうしよう~~~)

良く見ると、マネキン人形だった。

『もおおおおおお~~~~!驚かすなよ!(怒)』

「だって、二人で、ほら、死んで・・・ご、ごめんなさい・・」

まあ~良く考えてみれば
だいたいそんなに映画のように、こんな所に二人がいるはずが無いのだ。
それに、死なれちゃ困るんだよね。

『他を探しましょう・・』

「そうしましょう。そうしましょう~」

『ねえ・・・、もし、赤岩君だったら、
男女で二人っきりコッソリ隠れるとしたらどこに行く?』

「そんなもん、ラブホに決まってるじゃんっ!」

『もお~バカ!ここよ、遊園地の中だったらって事よ・・・』

「あ~そう・・・そうだね、俺だったら、誰も来ないお化け屋敷だな・・・」

『夜中に、あんな薄気味悪い所に隠れるの・・??』

「コッソリって言ったろ!だから、誰も来なくて良いんだよ!」

『・・・・!そうか。そこよ!お化け屋敷よ、きっと!』

「そんな所行くか?普通??」

『今、あなたが言ったじゃない!お化け屋敷って・・・』

「そうか、普通じゃないところを探さなきゃな!」

僕らは「お化け屋敷」を探しに行く事にした。

入り口は、「鍵」がかかっていた。
鍵というより、鉄の棒が穴に通されているだけの簡易式のもので、
簡単に開けられた・・・。

「社長居ますかあ~~?」大きな声で叫んでみた・・・

すると、真っ暗な壁がくるりと裏返り、ガイコツが「うおおお~」と言って現れた。
『キャー!』彼女が叫び、僕に抱きついてきた。(ちょっと嬉しい・・・)

「なんだよ、なんだよ?開演前でも、仕掛けは動くのか??」

このお化け屋敷は、日本でも3本の指に入る怖さだと聞いているが
一発目から、こんなに怖いのか???俺こういうの苦手なんだよなあ~・・・

その後、ミイラ男は出現するわ、ドラキュラは出てくるわで大変だったが
「社長~社長~・・・」
と声をかけながら一歩一歩奥へ進んで行ったのでした・・。
しかしお化けが出現するたびに、「キャー、キャー」と
彼女の悲鳴が館内に響くたびに
僕自身、すごい恐怖感も感じていた・・。

「ちっきしょお~社長のヤツ~~人騒がせな・・・
見つけたら、ファミレスでスパゲティー大盛りをおごってもらうからな!
しかもコーラとパフェもつけてやる!
いやまてよ、お徳用ステーキにしようかな・・・」

なんて考えていたその時、

《うおお~~~い・・・》

『!!?ねえ・・・今、何か聞こえなかった??』

「えっ?何も聞こえなかったぞ」

《うおお~~~い・・・》

『ねえ。聞こえたよね!』
「うん、聞こえた」

「社長ですかあ~~??赤岩で~す!」

《赤岩・・・助けてくれ~~~》

『社長よ!ここに居るんだわ!』

僕らは急いで出口を目指した。

しかし、お化けや幽霊達は、容赦なく僕らを脅かす・・。

《赤岩・・・赤岩・・・》

たぶん社長の声だと思うが
これも幽霊の叫びにも聞こえてきてしまう気の小さい僕でした・・・

(赤岩・・・あかいわ・・・赤いわ・・・血は赤いわ・・・
真っ赤なお前の血をくれ~そして俺を助けてくれ~・・・!キャ~)妄想の世界

その時、
『きゃああああああああああああ~~~~~~~~』

一段と大きく高いA子さんの悲鳴が響いた・・。

「どうした!?」

『あ・アシ・・足・・』

A子さんの足を見ると、
幽霊の手が彼女の足をつかんでいた・・・。
「この忙しい時に・・このっ!」
僕はそう言って、幽霊の手を蹴飛ばした。

《痛~~~~》

えっ!!!!!!!!!???????????

《赤岩君、俺だ・・・》

『社長!』

「社長!?」

こうして、社長は発見されたのでした・・・。

聞けば・・・
コッソリ、美咲さんとお忍びデートを楽しんでいたようだが
AM0時をまわってしまった事で、
出口に鍵をかけられてしまい、出られなくなったそうなのだ・・。
仕方が無く来た通路を戻ろうとしたが、
各所にある回転式扉のため、開かず無理してこじ開けようとしたら
そこに足が挟まり、仕方が無く抜けなくなってしまったそうなのだ・・・。

気になる伊東美咲さんだが・・・
僕らがあれだけ大騒ぎして助けに行ったにもかかわらず
まったく気がつかず、社長の後ろで、ぐっすり眠っていました・・・。

《赤岩君・・・あの、この事は・・・》

『社長!大丈夫ですよ!この事は誰にも言いませんから!
その代わり、私達にイタリアンのフルコースご馳走して下さいね!
ねえ~赤岩君!』
「えっ?ああ~そうですね。そうしてください・・・」

ファミレスで腹いっぱい食ってやろうと思っていたのに、
イタリアンなんか、要求しちゃって・・・あ~あ。
(ああ~小市民の赤岩君・・・)

時計の針を見ると、9時35分。
とりあえず、柴田専務はじめ数名とホテルの方に、
社長が見つかった事を告げ、一件落着。
もちろん、どこに居たかは僕らのナイショだ!

一応、表上社長は、
・・・γ館の「超高級フィンランド式サウナ」にあるデラックス仮眠室で
別料金で一回5万円のマッサージを受け、
気持ちよくなったので、そのまま朝を迎えてしまった・・・」という事にしておいた。

僕ら社員は誰一人、そんな高価なところには行かないからね・・・。
秘密は守られるだろう・・・。

でも、柴田専務には、いずれ知れるだろうけれど
その事はA子さんが『私に任せておいて!』と言っていたので
全て任せておくことにした・・・。

なぜか?社長の手首が痛いという事で
医務室に連れて行き、手当てをしてもらった。
なんでも捻挫しているらしいのだ・・・。
きっと、開かない回転ドアを開けようとして
激しく叩いたんだろう!
若い彼女を助けようとして~
やってくれるぜっ 社長~~!

《赤岩・・・お前あの時 俺の手を蹴飛ばしたよな・・・》

「えっ?!あの時・・・!!!!そういえばA子さんの足元に・・・・・」

《ア・カ・イ・ワ~~~~~怒》

ひえ~申し訳ございません!」

《まあいい!今回は君達のおかげで助かった。礼を言うのはこっちだからな。》

こうして、ドタバタ騒ぎの慰安旅行は終わりを告げようとしていた・・・。

僕らは別れて、家族へのお土産を買ったり、もういちどお風呂に入ったりと
最後の旅行気分を楽しんだ・・。

♪・・・・♪
A子さんから電話が入った。

『今、何してる?』

「ああ~ロビーの大きなイスでぐったりしてますです・・・何か用でしゅか?」

『あと1時間でこの旅行も終了よ!ねえ~最後まで一緒に居ない!?』

「ええ~~俺を誘惑してるのでしゅか?・・・まあいいけど・・」

『それじゃ、昨夜の渡り廊下に居るから、すぐ来てよ!』

重たい体を起こし、僕はまた彼女の所に向った。

廊下に行くと、太陽光に眩しく反射した白い天使が居た・・・

「んっ?だれだ?・・・A子さんか??」

『ねえねえ!この白いワンピース似合う?ちょっと、若すぎたかな??』

わお!!
オイラは白いワンピースが大好きだったのだ・・・。
でもなんでA子さんが着てるんだろう?
素直に聞いてみると
モジモジしながら
『だって、赤岩君、これ好きって言ってたじゃん・・・』

以前、彼女にそういう事を言ったようなのだが、
なぜそんなことを覚えていて、なぜ今それを着てるんだ???
いやいや・・・
理由なんか、どうだって良いのだ。うん。
僕の好みの女性が、好みの服を着て、今こうして横に居るのだから・・・。

近づく僕に、彼女は素早く腕を組み、耳元で小声でささやいた

『ねえ・・・』

(ナ イ シ ョ ・ ・ ・)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

寝不足で、また朝から大騒ぎしていたので
疲労もピーク・・・。
当然みんな誰もが寝不足&飲み過ぎ&遊び過ぎ・・・
帰りのバスの中はみんな爆睡したままでした。

ただ僕には1つだけ気がかりな事があった・・・。
昨夜深夜の逢引(デート)していたのは誰なのか・・・?
まずい事にならなければ良いと、不安がよぎった・・。

そこで、そういうことには詳しい情報屋の同僚Bを叩き起こし
さりげなく聞いてみると・・・

「お前、知らなかったのかよお!
田中部長と掃除のおばちゃん和子さんが
和風居酒屋「乙姫」で仲良くしてたんだよ・・・。」

『そっ、それだけか??』

「それだけって・・・それだけだよ!?お前 他に何か知ってるのか???」

『いやあ~そうか、部長がねえ~・・・あはは・・・・・・・』

良かった良かった・・・。僕も眠る事にしよう・・・

あっそうだ!
僕にはもう1つの仕事が残っていたのだ・・・

そして我社のゴッドファーザー(会長)宛てに電話を入れた・・。

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会長!任務終了しました。
無事に柴田さんとA子さんは別れたようです・・・

また、以前から陰のうわさになっていた、社長の一件も
無事解決しそうですぜ・・・

おかげで寝不足ですよ。ボーナス弾んで下さいよ!

会長:「何を言ってる!?そういう仕事も特命科の仕事だ!
まあ~いい。今日はゆっくり休め。あっそうそう。
みやげに鯵の干物買って来いよ」

了解っ!そんじゃまた。プチ

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俺の本当の名前は「只野仁」タダノヒトシ
会長室直結の役務で
会社のスキャンダルを事前に防ぐ特命科係長なのだ・・。

♪ちゃんちゃん!

(おわり)